第224回【武蔵の国 池袋 (前篇) 大繁華街で今後大きくなるP店の憂い】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第224回

【武蔵の国 池袋 (前篇) 大繁華街で今後大きくなるP店の憂い】

 
 
 
 
 
 
この漫遊記も、もう既に4年間継続されておるというに、実は《池袋》は取り上げたことが無かった!実に不思議な事じゃ。
特段、記事を遠慮せねばならぬ事情が有った訳で無し、全国各地を行脚することに忙しゅぅて、灯台下暗しとか云うヤツで偶々4年間取り上げることが無かったという訳じゃ(笑)。
お盆期間前後の新店ラッシュ巡察も一段落し、いまは全国各地は静かに閑散期に耐え忍んでおる。
こういう時には人口の最も集中しておるエリアを観て廻るのが良い、と思い今回(初めて)池袋を取り上げる事に致す。
 
 
 
 
❶ ご存知じゃと思うが、《池袋》という駅は朝夕の乗降客が延べで100万人を超えるというとんでもないターミナル駅である。
主に埼玉県方面からの東京都内への通勤通学客の玄関口ともいうべき場所である。
西武池袋線、東武東上線、JR埼京線、JR湘南新宿ライナー線から“掃き出される”如き大量の人々が、上記の4線以外に地下鉄丸ノ内線、有楽町線、副都心線へと乗り換えて行く人も多い。
単に交通ターミナル駅と云うにとどまらず、飲食街、“歓楽街”としても大いに賑わう街であろう。

物販店舗としては、池袋駅東西にドンと居座る〈西武百貨店・LOFT〉〈東武百貨店〉は云うまでもないが、実はサンシャイン通りの〈東急ハンズ〉や〈サンシャンシティ60〉等も、いつ来ても買い物客が溢れておるわぃ。

そのサンシャイン通りじゃが、モロ表通りと、その裏手を含めると、2000年頃の昔は8店舗ほど(小型店も含め)ひしめいておった記憶がある。
なにせ日本一と云っても過言では無い人通りの多さじゃけんのぅ。
正月とかにサンシャイン通りを覗いてみるがよい。
肩と肩がぶつかる程の人出で、ビックリするぞょ。さて今はどうなっちょるのか? 後ほど観て廻ると致す。
 
 
 
 

❷ 池袋全体を見回すと、ワシは大きく4つのZONEに分けて遊技場の相互関係を分析してみるのが良いと思うておる。

【Aゾーン】東池袋のなかでも、サンシャイン通りの表と、すぐ裏近辺の特別なエリア
【Bゾーン】南池袋といわれる、駅前大通りと明治通りとに挟まれた“飲食店街”
【Cゾーン】東池袋といわれる〈明治通りとJR線との間〉の、“電気街”と“パチンコ・歓楽街”
【Dゾーン】西池袋の飲食・歓楽街

これら4つのzoneを全部ひっくるめて一緒くたにして語ることは、暴論とも思えるので、今回は人の導線上で関係が強いと思われる【Aゾーン】と【Bゾーン】を対象に、ザッと池袋を概観してみたいと思うのじゃが、皆の衆は了解してくれるじゃろうか。
その訳は、今や池袋全体では圧倒的とも云える一番店である【Bゾーン】の「楽園池袋」を中心にして、【Aゾーン】も影響を受けざるを得ない関係に成っておるからじゃ。

かたや【Cゾーン】には、嘗ては池袋全体を牽引した「やすだ」「マルハン」という“両巨頭”が店を構えておるので、同じ池袋駅の東に位置するとはいっても、【AやB】とは分けて論じた方が正確性を期することができる、と考えるからである。

 
 
 
 
❸ 皆も知っておろうが、池袋全体を見回しても、「楽園池袋」の集客人数にかなう店舗は他に存在しておらぬ。

2011年11月3日に第一次グランドopenをして以来、ずうっと8年間というもの、池袋一番の座を張っておる。
新宿歌舞伎町の「エスパース日拓歌舞伎町店」に匹敵すると云ってもよいお店である。

実はこの「楽園池袋」、この建物は2010年までは総合衣料スーパーの《キンカ堂》別館として存在していたのである。
ところがユニクロ、GU等のコンセプト大型専門店が台頭して来る時代の流れの中で、この《キンカ堂》は破産してしまったのである。
翌2011年秋にここを取得して出店して来たのが、『楽園』殿という訳じゃ。

ワシも当時のgrand openを何回も見に来た記憶がいまだに鮮明である。
当初は900台クラスとして処女オープンしおったのじゃが、10日位して1200台クラスの増台のgrandをしかけ、更にそれから1カ月位して1500台クラスに持ち上げるという、“前代未聞”の【3段式grand open】というワザで池袋に衝撃的デヴューを為されたのであったのぅ。
そして、この「楽園池袋」(今は1526台)という、“たかだか”一軒の大型店ができたおかげで、池袋の遊技場MAPはガラッと変わってしまったと云うても過言ではあるまい。
これから廻る【Aゾーン】がその例に漏れないと申すべきじゃろう。

確かに、サンシャイン通りにおいて「楽園池袋」以降に閉店した店はと云うと、つい10日程前に閉店した「PREGO池袋」のみではあるが、❶にも記したように、2000年頃にはこの通り周辺だけで8店舗も店がひしめいておったのである。
当時から、池袋でパチンコするなら、この【Aゾーン】か、もしくは、マルハンVS ヤスダで全国的に有名と成っておった【Cゾーン】かと云われたものである。
残念ながら、「楽園」の出店した南池袋の【Bゾーン】は、パチンコエリアとしてみた場合、かつては本流ではなく、“傍流”とみられていたものである。

ところがどうじゃ。
破産した《キンカ堂》が「楽園」に変わったとたん、この【Bゾーン】はパチンコ立地として一躍注目を集めることに成ったのである。
よくよく考えてみれば、西武池袋駅やJR池袋南口を出てすぐの横断歩道を渡れば、目の前が〈マツキヨ〉や〈ドン・キホーテ〉であり、そのドンキの後ろが「楽園」ときとるから、実は池袋駅の東側としては“最高の場所”がこの【Bゾーン】に成っておるのじゃ。
それがどうして9年前まで脚光を浴びなんだかと申せば、池袋ではどうしても有名店舗に成り切れなかった『チャレンジャー』のエリア、という見方しかされなんだからじゃ、と推測される。

更にこの南池袋には旧「ゴードン」(105台)とか、大阪から挑戦した旧「メタルキング」(139台のスロ専)とかの小型店が他にあるのみで、注目を浴びるよしも無かったということなんじゃろう。
それに、南池袋は西池袋に匹敵するくらい居酒屋・飲食店が余りにも多くて、大きなパチンコ店の出る幕が無かったというのも事実じゃな。
ここに着眼されて、この南池袋に1500台店舗を出された『楽園』の大石殿は、或る意味“天才的”マーケッターとお呼びすべきかも知れぬ。
 
 
 
 
❹ この【Bゾーン】で、今回の記事において忘れるわけにはいかぬのは、【Bゾーンの主】であった『チャレンジャー』の3軒の全店閉店という事実であろう。

8年前に「楽園」が突然出現する前までは、南池袋といえば『チャレンジャー』というイメージであったろう。
「楽園」が来て、ずっと800人~1000人がここに集まっているようでは、さすがに如何なる対抗馬といえども、こらえる術は無いと云うべきじゃろうのぅ。
つい先日の9/30に、最後に残った238台のスロ専の閉店を以って、チャレンジャーという名前は、池袋から遂に消えてしもうた…。
 
 
 
 
❺ そしていよいよ、【Aゾーン】のサンシャイン通りである。

何と云っても、「PREGO池袋」(604台)が、この9月23日に約20年の営業に幕を閉じた。
これまでもサンシャイン通りでは、「エース」「大番」「リオpartⅡ」とかの閉店はあったが、この「PREGO池袋」の閉店のショックは比較にならないであろう。
というのも、たしか今の「PIA」(出来た当時は「サントロペ」)ができる1998年までの最盛期には、月間粗利が1億6,000万円を記録した事もあるという“モンスター店”であったからじゃ。
そんな嘗ての優良店が、今回家賃の値上げを機に退店する!という時代になった事に、驚きを禁じ得ないからじゃ。

もっとも一年前に店を覗いた時は、相当ヒマそうな感じであった故、家賃の値上げは、退店のトリガーと成ったに過ぎない、という見方にもなろうがのぅ…。
で、サンシャイン通り近辺に残っている遊技場と云えば、「PIA池袋」(528台)と、「JAPANニューα」(617台)、「SLOT TOHO池袋」(304台)の3店舗のみと成ってしもうた。

いましみじみ思う事は、これほど人通りの多い通りというモノは、なにも《パチンコ屋》だけの好適地という訳では無い!という事じゃ。
ドラッグストア、ROUNDワンのような複合娯楽施設、東急ハンズのような雑貨用品の圧倒的な品揃え店にとっても、最適な立地である!という厳然たる事実である。
よって、そうした今風テナントの家賃も鰻登りに上昇し、《パチンコ屋》が払える上限をドンドン越してきておるというこっちゃな。
物価が簡単には上がらないこの時代にあって、この事は驚嘆すべき事ではあるまいか?!

と云う事は、稼働がこの7~8年前と比べて半分近くまで減って来ておる遊技業界にとっては、家賃の高騰する特殊な場所においては、営業がドンドン厳しくなってきておるという事になるわな。
「PIA」殿も「JAPANニューα」殿も、神奈川県下の大手であるから、こらえていけるとは思うがのぅ…この点「TOHO」殿は自社group物件と思われるので、家賃急上昇と関係なくやっていけておるのじゃと思う。
 
 
 
 
❻ いやはや大変な時代に成って来たものじゃわぃ。

遊技業界は今後、新規則機への買い替えをせねばならぬので大変かと思う。
かたや今回の池袋のサンシャイン通りの様に、家賃まで値上がりしてしまうという“特殊な”悩みに濃く面しておるという事を、新たに発見するに至ってしまった。
「PREGO池袋」の撤退という単純なきっかけで覗いてみた池袋であったが、新たな問題発見と成ってしまったわけである。
 
▼池袋駅の東口で圧倒的な集客を誇る「楽園池袋」

▼サンシャイン通りの脇で頑張る、地元企業のスロ専「TOHO池袋」

▼6年前に池袋に初進出した「JAPANニューα池袋」

▼南池袋で残った「PRECGO EX」。実は撤退したサンシャイン通りの自店よりも古い出店!
▼サンシャイン60に最も近い「PIA池袋」

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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