「部下指導に失敗する上司×成功する上司」 ―部下指導に成功する上司は聞き上手―

社員研修のオーソリティ・藤崎敏郎が伝授する人財育成の真髄

「部下指導に失敗する上司×成功する上司」 ―部下指導に成功する上司は聞き上手―

話しを聞くことは誰でもできます。だから特別に重要性を感じることはないかもしれません。ところが話しの聞き方で部下との人間関係が大きく変わります。ここで問われるのは聴く能力です。一流のカウンセラーは、この聴く能力を高めるために常に勉強しています。
ひとくちに「きく」と言いますが、「きく」に対応する言葉には「聞く」「聴く」の2種類があります。

① 聞く → 音がただ耳に入っている、聞こえているという状態です。なんとなくきいている状態なので、話の内容のうち、きく側の都合の良い情報のみ受け止めがちになります。
② 聴く → 話し手の言うことに集中し、その内容を理解しようとして聞くことです。きく側は相手の話をさえぎったり反論したりせずにきくことに徹するので、話し手との関係での主導権は、常に話し手の側にあります。

上司は聴く能力が必要とされます。部下と話しているときの態度はどうでしょうかちゃんと部下の目を見ながら話しを聴いているでしょうか。話の割合はどのような割合でしょうか。一方的に上司が命令口調で話していないでしょうか。できるだけ、部下の話を聴くことに集中するようにしましょう。

●あいづちを打つこと
話しを聴く時に役に立つテクニックがあいづちなのです。「はい」「そう」「へえ」「なるほど」「そうか」などの言葉を話し手の話の途中に入れるのです。このことにより話し手は「自分は相手にきちんと受け止められている」と感じることができます。このあいづちは少し低めの落ち着きのある声で心をこめて行います。
慣れないと、相手が話しやすいように「あいづち」を自然に打とうとしてもこれが意外に難しいものです。耳だけでなく頭の中も「聴くモード」に切り替えましょう。頭の中で次に自分が何を話そうかというのは、後回しにしましょう。また、相手に対する先入観や自分の基準は脇に置きましょう。「でもね」「しかし」といった相手の話を否定する言葉が口に出て、話の腰を折りかねません。すると、相手は安心感を持つどころか「話さなければ良かった」と嫌な気分になり、逆効果です。まずは、どのようなことでも「なるほど」と受け止めることからはじめましょう。

●繰り返しの効果は大きい
話を聴いていると、話し手の表情から話のポイントが分かることがあります。その言葉をあいづちの後で繰り返して言うのです。例えば「家庭の問題で仕事に集中できない状況です…」と言われたら、あいづちをうった後で「家庭の問題で仕事に集中できない状況なのですね…」と繰り返すのです。このことによって話し手は「話を聴いてもらえている」「自分の話が正確に理解されている」と感じることができ、安心感が生まれるのです。話し手はさらに抱えている問題について話を始めます。十分に受け止めてもらっていると感じるので、アドバイスや提案を素直に聞くようになります。

●話を聴く態度・する態度も誠実に!
ある調査によると、初めて会う人の第一印象を決める判断材料は、外見や態度・表情だそうです。これが約55%です。次に声の大きさや高低・話し方だそうです。これは38%です。実は、話の内容は約7%しかありません。業務での会話のときも同じように相手に伝わるもっとも大きなものは表情や身振り、姿勢です。相手に対して、激励の言葉をいうときも「期待している」という気持ちをこめた表情をして、しっかりと相手に伝えましょう。軽く握手をしながら激励すると部下は感激するものです。

●話を聴いてもらうと不安が減り、前に進みやすくなる
部下の不安要因は各人さまざまですが、会社の中で働いていることを考えると、共通するのは自分が存在する会社で必要とされているかどうかです。この不安を軽減するためには「聴くこと」により相手の存在を受け止め、その言葉に耳を傾けることです。なぜならそれによって部下は、「上司に受け入れられている」「ここにいていいんだ」と自分がいる職場の中に自分の存在を感じることができるからです。

「がんばれ」と声を掛けることや気力で乗り切れという精神論も時には必要かもしれませんが、それよりも部下に必要なのは、あいづちを駆使しながら話を聴いてくれる上司の存在なのかもしれません。

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カテゴリー: 人事,人材教育

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