第67回 2017年末の新店を評する(3)

業界のご意見番・小森勇の一喝 第67回

~ 2017年末の新店を評する(3) ~

 

 

新店評価シリーズの3回目は、長野県上田市です。
この上田に昨年12月13日に「がちゃぽん上田店」がグランドオープンしました。
何が注目の的かと云いますと、所謂スロット5.0号機の「高射幸性遊技機」が一台も無い!というカタチでの、“全国唯一”と云ってもよい事例だからです。
※「メガGAIA上越」(1568台)も実は同様に「高射幸性スロット機」無しでのグランドでしたが、GAIAさんの場合、新潟県内の別店舗を吸収分割により取得されることで、そのお店に存在した認定済み機を上越店にチェーン店移動できるという訳なので、人気の認定済み機を文字通り無しでのグランドとしては、この「がちゃぽん上田店」のみ!と云う事に成りましょうか。

 

❶ 上田市については既に『小森黄門ちゃまの業界漫遊記(59)』(2016年2月17日掲載)において、当時「AVIVA」さんの出店の成功により、店づくりの“常識”が変化してきている事を簡単にスケッチしておきました。
戦国の真田昌幸の時代と違って永らく外部勢力に攻め込まれる事の無かったこの上田に、突然予想もしなかった神奈川の強豪企業が“降臨”して、立地条件の不利さにも関わらず、いきなり上田一番店のポジションを奪い取った様子を描いたつもりです。

さて、あれから2年ぶりにまたしても県外勢である「がちゃぽん」(=㈱立岩)さんの進出です。
しかもその場所と云えば、なんと「AVIVA」から南に300mほど降りた、商業集積の多い場所ときていますから両社の“激突”に俄然注目が集まらざるを得ません。

新店「がちゃぽん」の分析に入る前に、この2年間で上田の遊技場がどう変わったのかを見ておきましょう。

➀ 閉店店舗
・「スーパーアリーナ秋和」(564台)
※このアリーナと同一敷地に「がちゃぽん」が出店(いわばこのアリーナ=千石綜合観光が「がちゃぽん」の地主)
・「スロットGIO」(300台)(=ニューアサヒ常磐城)
・「アメリカ丸子」(256台)

② 増台店舗
・「100万ドル上田インター」800台➡845台 となり、設置台数では「AVIVA」を抜き上田最大に
・「ニューアサヒ上田インター」574台➡777台に増台

③ 減台店舗
・「キング上田」720台➡700台へ20台減

④ 貸し玉(メダル)個数の変更店舗
・「AVIVA上田秋和」■4Pについて250玉➡232玉/1000円、20Sについて50枚➡47枚/1000円
・「バビデ上田西」 ■4Pについて240玉➡232玉/1000円、20Sについて48枚➡47枚/1000円
・「マルイ上田」  ■4Pについて240玉➡232玉/1000円、20Sについて48枚➡47枚/1000円

⑤ 低貸しの一部廃止店舗
・「キング上田」        1Pの廃止
・「ニューアサヒ上田インター」 50銭Pの廃止
・「マルイ上田」        50銭Pの廃止、2Sの廃止

以上が、この2年間で変化した上田市場のポイントです。
こうしてみると、この上田という遊技市場は《スロットがほぼ全店47枚貸し》に足並みを揃えてしまった事に象徴されるように、《より強気の“勝負する”マーケット》へと変容した様がみてとれるのではないでしょうか。
やはり「AVIVA」「がちゃぽん」という“2艘の黒船”の、上田への進出は周りの店への緊張感を否応なしに高めたことが分かります。

 

━旧規則機のない新店の可能性━

 

❷ さていよいよ2017年末新店である「がちゃぽん上田店」の分析に入りたいと思います。
冒頭にも記しましたように《人気の、認定済みスロット機なし!》でのグランドオープンや如何に?!と云う事です。
「ぱちんこ機」については、真・北斗無双、沖海4を含めて、「がちゃぽん」に入らない機械というものは無いので、あとは主力機種の台数・構成しだいということになります。
そこで各注目店のスロット機の構成を見てゆきましょう。

【がちゃぽん上田】
・番長3 36台、マイジャグⅢ 33台、その他ジャグラー小計37台

【100万ドル上田インター】※365台のスロットはオール47枚貸しで、低スロ無し!
・バジ絆 51台、バジⅡ 4台、バジⅢ 9台、GOD凱旋 20台、HADES 10台、
・番長3 20台、マイジャグⅢ 39台、マイジャグⅡ 21台、その他ジャグラー小計76台
・沖ドキ25φ 5台

【AVIVA上田秋和】
・バジ絆 34台、GOD凱旋 13台、HADES 12台、まどマギ 4台、
・番長3 12台、マイジャグⅢ 20台、マイジャグⅡ 25台、その他ジャグラー小計45台
・沖ドキ25φ 11台

【マルイ上田】
・バジ絆 30台、GOD凱旋 10台、まどマギ 8台
・番長3 6台、政宗2 6台、マイジャグⅢ 5台、マイジャグⅡ 14台、その他ジャグラー小計21台
・コードギアスR2 8台

といった具合です。
こうしてみると、「がちゃぽん」さんのスロットには“どれひとつ”として圧倒的一番台数という商品が無いなかでの“船出”だということが分かります。
“迎え撃つ”強豪店の方が強力な“重火砲”を装備して、さあ来い!とばかりに待ち構えているわけですね。
通常今までの感覚ですと、“なんと無茶な”「がちゃぽん」丸の船出だな~、で終わってしまうと思います。

 

❸ 問題は、ここからスタートします。
《装備している重火器の性能だけで勝負が決まるのか?》
視察したのは正月休み気分も終了した1月17日の水曜という日でしたが、すぐ近くの「AVIVA」さんとの稼働率比較で見ても、遜色の無い状態に見受けられました。
取り敢えずは“ホッと”一安心です。
逆に“あれ程強かった”「AVIVA」さんの稼働が、ちょっと下がってしまっているのが気に成りました。

そこで「がちゃぽん」出店後では初となる今回の視察で感じたことを列挙します。
Ⅰ.「がちゃぽん」の出店した秋和地区の場所は、同じ秋和の「AVIVA」さんよりも(生活幹線道路に面して)立地条件が良かった事。
※元「バローズ」というスーパーの居抜き店舗であり、複合としてここで営業していた「アリーナ秋和」も、撤退はしたが、立地的にAVIVAに負けたからでは決してない事。

Ⅱ.秋和地区では直接的なコンペ相手となる「AVIVA」さんは、1年前の埼玉春日部、横浜上大岡、南足柄の新店が、思うような稼働が取れずに“苦戦気味”であることの影響があるのか、ここの上田秋和店にも何故か“元気”が感じられない。
元気度においては「がちゃぽん」に今のところ軍配が挙がるんじゃないか。
『組織』の力としては、北は帯広から南は鹿児島まで優良店を展開している「がちゃぽん」さんが“上”と見える。

Ⅲ.「がちゃぽん」出店により、上田市のぱちんこ分布が「マルイ」「AVIVA」のある《秋和地区》と、「100万ドル」(2店)と「ニューアサヒ」「パゴパゴ」の4軒が集まる《上田インター周辺》の2か所へと、大まかに分かれることに成ったのではあるまいか。
その結果、或る意味上手な棲み分けができることになった様に感じられる。

 

❹ 以上の様な訳で、人気のある認定済みの“高射幸性スロット”を持たない「がちゃぽん」さんにも、何とか利益を損なわない営業をやっていける基礎のようなものが出来たのではないか?と感じる次第です。
勿論今後向こう3カ月位の各店の営業展開を見てゆかないことには何とも云えない要素は孕んでいます。

ただ、ハッキリ言えることは、《スロットの“必勝”機械が無いからと云って、新規出店は“無謀”であるとは、決して言えない!》と云う事です。
更に今後今年後半にもリリースが開始されるスロット6.0号機の出来栄えしだいでは、“旧基準機に頼らない”営業を「がちゃぽん」さんが展開される可能性も充分出てきます。
ここの所の見極めが今後最大のポイントです。

 

❺ 振り返れば『真田丸』の放映終了から1年以上経って、上田の街も人々の記憶から薄くなりつつあります。
県都=長野市においても昨年は愛知県の「ベガス」の出店で緊張が極度に走った訳ですが、今は長野市も“落ち着き”を取り戻していると聞きます。
しかし、ここ上田市にあっては、8年前の名古屋名東「キング」さん、2年前の神奈川の「AVIVA」さんとも出店されて成功されているだけに、「がちゃぽん」さんも成功裡に推移するとなると、地元長野県勢としては常に緊張状態が継続するわけです。

今後は街道別に、
➀上越方面への「国道18号=北国街道」方向の・・・・・「マルイ」「AVIVA」「がちゃぽん」
②松本方面への「国道143号=松本街道」方向の・・・・・「バビデ」
③群馬中之条町方向への「国道144号=上州街道」方向の・・「100万ドル上田インター」「ニューアサヒ上田インター」「パゴパゴ上田インター」
④東御市、軽井沢方面への「国道18号」方向の・・・・「キング」

以上の様な街道別のロケーションにより、この上田市場も上手に“棲み分け”ていくことができれ
ばと感じ、この新店分析を終えたいと思います。

 

▼スーパー バローズの跡の居抜き出店[がちゃぽん上田]

▼上田一番店をキープできるか?の正念場[AVIVA上田秋和店]

▼好感度抜群の[マルイ上田]

▼10年前までは上田一番店だった[バビデ上田西店]

▼もう投資回収は終わったであろう[キング上田店]

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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