JAPaNセミナーのテーマ「過去と決別」につき一考

業界のご意見番・小森勇の一喝 第64回

~ JAPaNセミナーのテーマ「過去と決別」につき一考 ~

 

 

今年も恒例〈イイフウフの日=11月22日〉に中野サンプラザ貸切りで【JAPaNセミナー】が開催されました。
主催された高橋正人氏とは、5年前の2012年9月にJAPaNの前身となる【パチンコを元気にする会】を大阪で200名規模に達成して以来の盟友です。
その後東京にこのBIGセミナーの場を移し、【JAPsNセミナー】と装いを変えて500名→600名→700名と尻上がりに参加者が増えてきました。
自分はこのBIGセミナーの“広告塔”の一人に過ぎませんが、実際に集客、当日設置・運営一切を担っているのは、東京の㈱NSPドクターグループのメンバーや、全国遊技ビジネス振興会(全遊振)の仲間たちです。

この【JAPaNセミナー】の特筆は、話す約25名程の講師も、会場運営スタッフも全て全員完全に「無料出演」であること。
全国的に名前の知られている講師が、年に1~2回くらいは無料で最新ネタを業界人の為に開放しようというポリシーです。

 

さて、今年のJAPaNのテーマは、【過去と決別~新未来へ】です。
そこで今階の小森の一喝も《本当に、過去と決別するために》何を為すべきか?を基調に、お届けしようかと思います。

🈩 第一は《過去データ偏重主義からの決別は、本当にできているのか?!》です。
考えれば考える程、この1年半の業界の動きは凄まじく早すぎて、カラダは何とか附いていってますが【頭=思考回路】は、まだ去年までのままという方が非常に多いと思います。
端的に云って「スタート回数」「玉単価」「台粗利」「玉(コイン)粗利」「客滞率」「BA値」の“全面的”【みなおし】をしなければならない!と思います。

 

━過去と決別~新未来へ━

❶ 「スタート回数」
1年前まで「ぱちんこ機」はMAX機を“頂点”とする階層構造(ヒエラルキー)でした。
店の強さも、集客のインパクトも結局は〈MAX機にどれだけお客が付くか?〉を見れば大体見当がつくものでした。
MAX機は特賞がかかるまでの平均時間が約70分位と長くかかるため、お客が途中で遊技を諦めないために〈いかに目一杯回せるか?〉が暗黙の市場命題とされてきました。
そのうちいつの間にかコンビニで売っている業界誌では「千円スタート」という言葉がお客様にも一般化してきましたね。
たしかにお客からしても〈回ってナンボ!〉ですから分かり易い指標ですよね。

MAX機に合わせて、賞品の買取り個数も25玉(100円)がまだまだ全国の半数以上でしたから、千円で16回回せば“優良店”、強気のお店は土日に成ると千円で13回というのが“暗黙の業界の常識”であったのでは無かったでしょうか。
ところがMAX機が市場から撤去されたにもかかわらず、ストアマネジャーの深層意識では未だにこの“常識”が抜けていない可能性が有ります。
昨年10月以降の新台は「4個賞球」に成ったのに伴い、通常ベースもほぼ「30」前後になりました。
そして2月1日のからの新規則に適合してくる「新ぱちんこ機」からは、スタート賞球が「5個返し」のモノも出てくる事が十分予想されます(保通協の適合試験に於いて出玉の下限が設けられた事で、試験の適合率を上げるためにも通常5個賞球は向いているのだと考えられます)。
5個賞球になって来ると、「千円で16回」というのはどういう意味になるかを簡単に計算してみます。

■1000円の貸玉=250玉
1000円で、16回スタート×5個賞球=80玉返し玉 ➡合計330玉を発射(OUT)

330玉/100玉=3.3分のスタート回数が16回という事になるから・・
16回/3.3分≒4.848… 約4.85回「しか」回らない!という事になります。

■逆に言うと、従来の3個賞球を前提とした、「千円16回=分間スタート5.38回」という分間スタートを確保していこうとすれば、千円で「18回」は回さなければならないという事になります。
これで“割が取れるのか?”と云えば、十二分に割が取れます。
機械の方も1回の特賞出玉が約1500個以下になりますし、賞品買取所の方も11割なり12割を前提とした賞品買取りを行うようになるだろうからです。
因みに「海」のお客様は分間スタートで5.6回以上回さないと稼働が下降線をたどるという理論でいうと、その場合の「千円スタートは19.5回」となります。

こういう風に今後5個賞球のミドル機が出てくるとすると、いよいよ従来の「千円スタート」の基準は大幅に見直す必要が出てきます。
というか、遊技台管理の営業所の現場としては、むしろ「分間スタート」の感覚を取り戻す必要が高くなって来るのではないでしょうか。

 

❷ 「玉単価」
玉単価についても、もっとドラスティックな意識の転換が必要かと痛切に感じます。
2008年秋に「1/399MAX機」が華々しくデヴューしてより昨年末までの8年間というものは、4円パチンコの玉単価は上昇の一途をたどり、MAX機においては遂に「1.9円」という所まで行ってしまいました。
20年前の1/250の現金機の時の玉単価の約2倍です。20年間で物価が2倍に成ったかというと、物価はほぼ横ばいです。これはどう考えても“異常な”伸び率です。この年間で一番ヒマな
時の4円パチンコの平均稼働が13,000発を切って“史上最悪”の稼働に落ち込んでいる原因の最大のモノは、この「玉単価」“後遺症”であると断言して、ほぼ間違いにと思います。

今はMAX機が無く成って、この1年前までの“忌まわしい”事実と向き合わなくて済むので、みんな“知らん顔”に成っているかもしれませんが、問題は1/319の特賞確率で通常ベースが28~30に成ったにもかかわらず、最近のミドル機新台の「玉単価=1.5~1.6円」と、かなり高い数値を示しています。
営業所としては、もう「他入賞口=ポケット」を“殺す”ような営業をしていない訳ですから、考えられる原因としては、新台に魅力が乏しく〈短時間で止めてしまう〉お客が何人か打ち替わって、その結果稼働時間が少ない割には台売りが上がってしまう!という一種の“悪循環”に陥っている可能性が高いと思われます。
《新台は始めのうちは赤字に成っても構わないから、甘く使う》という文化をこの業界内に定着
させていく必要があると思います。
こんな嘗ては“当たり前”だったこともできないようでは、決して『過去との決別』など出来っこありません。

※まだまだ「台粗利」「玉粗利」「BA値」等の「過去との決別」について書きたいことはたくさんありますが、紙幅の都合で次週に回したいと存じます。

 

🈔 第二は、やはり早く「業界等価」を完全に払しょくすることです。

❶関東は、東京都、茨城県の他は、いわゆる「業界等価」から脱却できずにここまで来ました。
2年前から賞品買取りを適正に是正するチャンスが幾度かあったにも関わらず、その時々の県遊協内の反対意見のせいで潰えてきました。
ここにきてようやく「栃木県」と「千葉県」において12月4日の週から「業界等価」が是正されるようです。そうなると残るはいよいよ群馬、埼玉、神奈川という事に成って来ました。

今度の遊技規則改正で、PもSも出玉が約2/3に抑えられ、遊技機の射幸性が抑制される事に成りました。
4円パチンコの稼働も13,000発を切るような状況では、「粗利」の確保もままならなく
成りつつあります。この期に及んで割数で11割なり12割にしない事には経営が成り立たなくなる
事に県内の大多数の営業所が納得したことだろうと思います。また遊技機械の開発現場に於いても、
既に「非・業界等価」向けの機械開発に完全にシフトしています。この場に及んで未だ「業界等価」
にこだわる企業さんは、完全に時代の流れから外れた“アナクロニズム”と申せましょう。

直近の全国データを拝見しても、4円パチンコの平均稼働が12,000発台まで落ちてきています。
こんな低い稼働で「業界等価」で突っ張ってみても、お客様には何の納得も得られません!
(※30,000発台の稼働の時でしたら「業界等価」の店はブイブイゆわせて、それなりに説得力が在ったかもしれませんが・・)

いま喫緊の課題は早く4円パチンコの平均稼働を30,000発台に戻すことです。
またスロットで云えば20円スロットの稼働を早く12,000枚台に戻すことです。この事を、信じられますか?
そんなのはとても無理だ」としか思えない方は来年以降の営業にちっとも希望を持てない方です。
今後、通常ベースが「35」位まで上がって来ると、“玉持ちが非常に良くなり”➡「客滞率」がグンと伸びてきます。

この流れを真に分かる方は、3万発代が決して空想ではない事がご理解頂ける筈です。

❷まして、日工組メーカーの大手さんを中心に、真剣に「5個戻し」賞球の機械の開発が準備されていると聞き及びます。
通常ベースが「35」位に成って、「玉単価が1.3円台まで下がってくると、2年前の「甘デジ」感覚で「4円ミドル」が楽しめるという事になります!
そうなると4円ミドル機がよく売れてくるようになります。
穿った見方かもしれませんが、メーカーさんの狙いはこの辺りに在るのではと(笑)。
そうなると玉突き現象で「甘デジ」の玉単価が0.8~1.0円位に“落ちて”来るはずですから、「1円パチンコ」のお客様の➡4円への一部復帰が充分に起こり得てきますね。
こうなるとホールの売上も徐々に回復してきます。

この一連の流れが群馬、埼玉のホールさんは、ご理解いただけない所が有るんだろうと思います。
一刻も早くこの流れを摑んでください。
これが、真に【過去との決別】をつけるという事ではないでしょうか。

カテゴリー: ニュース,パチンコ,業界動向,計数管理

メッセージを残す

メールアドレスが公開されることはございません。