1月22の小柳課長講和を熟読する

業界のご意見番・小森勇の一喝 第37回

1月22の小柳課長講和を熟読する

先週22日に全日遊連全国理事会における警察庁の小柳課長の行政講話を聴いた方から、特段新しい沙汰が無かった、という話しを耳にしました。きっと行政講話に付随して日工組から何らからの第一次撤去・回収機について、資料等が出るかと固唾をのんで“期待”されていたからかと感じました。改めて全文を熟読させていただいたところ、メガトン級のご講話だと息を詰まらせましたので、皆様に解題したく存じます。

1.国民感覚と、いまの「射幸性頼みの営業」との間には大きな乖離がある!

「レジャー白書」を基にするとプレイヤーの年間費消額は200万円を超える。これは「とんでもない事である」と危惧されておられます。“危惧”と仰ってますが、普通の日本語で言うと「とんでもない状態」である! という意味です。たしかどこかで行政当局のご発言として、「例えば」という但し書き付きながら、5,000円で1~2時間遊べる遊技機、という話しを聞いた記憶があります。業界では殆どの機関・企業がプレイヤー1人当たりのコストパフォーマンスのデータを算出していないことをいいことに、ホール営業者は行政から発せられる「例えば」という話しを“しかと”していますよね。でも行政当局は「まじめに」そう考えておられます。この余りにもかけ離れた認識の乖離に、年頭早々、溜息がでるばかりです。

「最近のぱちんこは射幸性が落ちて、手軽に楽しく遊べるようになったと実感できる状況を実現されることを期待しております」と、おっしゃってます。お客様からこんな風に言ってもらえるには、はるかに遠い時間がかかるとは思いませんか? 殆どの営業者は、このご発言を“耳障りのいい美辞麗句”としてしか聞いていないのではないでしょうか? 霞が関は“本気”ですよ。仮にいまの小柳課長が変わられることが有ろうとも、行政の方針に変更はあり得ません。日本の司法行政の一貫性とは、そういうモノです(笑)。

2.くぎ問題への全日遊連の取組について、まことに厳しい評価

「くぎの問題が風俗適正化法に基づく射幸性の適正管理を堂々と侵害している厳しい現状を真摯に受け止め」…、このお言葉は、昨年1月23日の小柳課長の行政講話です。これは私に言わせると“爆弾”のようなお言葉です。健全化推進機構における調査にしても、日工組の回収への取組にしても「行政からの要請に基づき端を発したものであり、全日遊連としては、受け身に回ったと言わざるを得ない状況が、残念でなりません」という段に至っては、思わず言葉も出ません。

更にダメ押しの「健全化を図るべき事項について業界団体として先手を打つ、そのような気概をもつ」というお言葉の段に至っては、もはや絶句するしかありません。

今にして思いますに、昨年1月23日の時点以降、全日遊連としては、1年後の今日の撤去・回収の事態をイメージして、いち早く全国50単組をまとめあげ、例えばですが、1年以内に購入した撤去対象機は“1台10万円”、1~2年以内に購入した撤去対象機は“1台3万円”といった具合に「先手を打って」日工組に掛け合い、承諾を取る行動をしておくべきではなかったか? しかし、現実問題はそんなこと無理であったと思います。だって、好き嫌いを別として「業界等価仕様」のMAX機なしでは営業が考えられないような状況に営業者としてはあった訳ですから。

営業者の一部から「リコールだ!」との声が上がったことも承知しています。しかし、車のリコールというのは、購入したユーザーが事故る惧れや、第三者に交通事故の被害を与える恐れがあるが故のリコールです。生命・財産を守るという法益がゆえのリコール=メーカーの全額費用負担回収であるわけです。かたや「ぱちんこ遊技機」はと言うと、検定通過時とは異なる惧れのある機械商品とは言え、粗利が全く望めないような“粗悪品”ならいざ知らず、十分な台粗を稼いでくれている訳ですから、営業者の財産権を侵害したとは言えないと思います。

また、検定通過時と同一の仕様だと信じて買った営業者に対する精神的慰謝料のようなものは発生するかもしれませんが、それも営業者個々に慰謝料を算定することは大いに困難で、結局先ほど述べたような“10万円”とか“3万円”とか言った線で線引きしないと話が進まないと思います。そうした線引きのリーダーシップをとるのが全日遊連に課せられた使命なのかもしれません。(編集部注:全日遊連が“高射幸性遊技機”撤去回収のリーダーシップをとられてきていることは、小森さんもご理解されています)

3.違反状態“責任”が競合する場合でも、営業者の“責任”は免責されない。

「撤去対象機をそのまま設置し続けることは、制度上許容されていないばかりではなく、極端な場合には、風俗適正化法が禁止する著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機を設置していることにもなりかねない」

もう、これはダメ押し中のダメ押しです。たしかに検定機と異なる商品を納品したぱちんこメーカーに第一次的責任があることは当然ですが、だからといってホールは一方的被害者だ! という抗弁は通らないことをダメ押しされています。なぜならぱちんこ営業は、メーカーとホール営業者との共同行為であって、お客様に射幸心をそそらせた責任は、不可分一体の連帯債務のようなものであるからです。

4.「変更申請」についても、もしかしたら検定機と同様の構造・性能に「戻す」作業が必要となる。

この発言も、今までに無かった一歩踏み込んだご発言です。つまり部品交換等の変更承認申請の場合、取扱説明書の釘の状態に戻されることも視野にいれておかねばならないことを意味していると思います。

※ 以上、手短ですが時間の関係でこれくらいの指摘に留めおきたいと思います。
※ 来週に、この続きをお送りいたしたく存じます。

カテゴリー: パチンコ,業界動向

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