第147回 【陸奥の国=仙台市泉区 篇 久々の新規出店に沸くエリアと日本で最も新しい市】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第147回

【陸奥の国=仙台市泉区 篇 久々の新規出店に沸くエリアと日本で最も新しい市】

 

去年盆過ぎの漫遊記(131)にて、伊達の宮城に参ったばかりだと云うに、亦たしても仙台に来てしもうたわぃ。
それもまた、今度の特命の主役は「D’station」殿ときたから、一体どうなっちょるんじゃ。
こんな群馬の企業が栃木、福島を通り越してこの宮城に4カ月間で2店舗目を出店するとは! 伊達の政宗公が生きて居ったら激怒ぐらいでは済まんぞょ。

それにしてもDステ店舗を運営為さる㈱ネクサスの星野会長は、昨年12月28日&29日の2日間で一挙に「16店舗」も新規開店されるという“前代未聞”の快挙を成し遂げられたと聞く。
これで、九州の長崎市~播州姫路~陸奥の仙台・利府町まで広がる、押しも押されぬ全国チェーンに名乗り挙げられた訳じゃから、パチンコの業界通と云えど“開いた口が塞がらぬ”のではあるまいかのぅ。

そう言う訳で、東のフロント最前線と成った仙台市泉区に馳せ参じ、宮城の戦さを詳細に報告せよとの大目付からの依頼じゃ。
やれやれ、今年もこの老いぼれ副将軍をこき使う魂胆じゃな。
今に見て居れ、この情け知らずの大目付の首を挿げ替えて見せるわ!

 

❶ しかし想えば懐かしいのぅ。
ワシが仙台に盛んに脚を伸ばして居ったのが16年前の2002年頃のことじゃ。

その前後頃から時系列で、泉区の遊技場を振り返ってみると・・・
➀「セントラル八乙女」(322台)
②「センコー長命ヶ丘」(330台)
③「まるたま泉中央」(434台)
この3店舗が1990年代以前に出来た、今も現存する泉区の老舗店舗と云えるのではなかろうか。
何を隠そう、仙台市営地下鉄南北線が1987年に「八乙女駅」まで開通し、その後1992年に「泉中央駅」まで延伸してきた事と、この老舗店舗の出店とが軌を一にしておると断言してもよい。

その後、2000年を過ぎたあたりから・・・
④「パラディソ泉」(760台)
⑤「IMS松森」
という超繁盛店が次々とグランドしおってから、一躍泉区の遊技場が全国に名を知られるように成ったわけじゃ。
この「IMS松森」という店は何回か警察に挙げられておった“バリバリの何でもアリ”の店じゃったようで、そりゃ新装開店時の客と云うのは“殺気立った”トンデモナイ雰囲気じゃったのをこのワシも目撃しておる。
その「IMS」も流石に警察の力には及ぶべくもなく閉店し、この店を買われたのが、当時宮城県下NO.1チェーンであった『タイガー』じゃったのじゃ。
しかし、世の移り変わりと云うものは皮肉なもので、その『タイガーチェーン』も一部は「AMSグループ」に売却され、残ったタイガー6店舗余りを買われたのが、何と(!)以前資金ショートから民事再生に成った後、早期に復活した『ダイエー(DAIEI)グループ』と云うから、歴史は何と皮肉な事であろう。

 

❷ その後の泉区の遊技場は、泉区の東に位置する冨谷(とみや)市の急激な人口増加を見越して陸続と出店ラッシュじゃ。
⑥「DAIEI泉(当時:1232台)       ※2003年10月に出来て➡2007年に閉店
⑦「マルハン仙台泉」(当初800台➡956台へ)※2004年2月開店
⓼「タイガー松森」(760台)        ※2004年にIMSから買収
⑨「KING OF KINGS仙台泉」(1200台)    ※2006年12月開店
⑩「泉コロナ」(800台)          ※2007年開店➡この度「D’station仙台泉」(840台)に変身!
⑪「21SEIKI仙台泉」(832台➡756台へ)  ※2014年12月開店
という塩梅じゃ。

どうじゃ、一気に大手の大だなが出店を加速した様子がよくわかるというものじゃろう。
今回問題となったのは⑩の「泉コロナ」という訳じゃ。
この店は④⑥⑨⑪の強豪がひしめくエリアとは異なり、泉区と宮城野区・利府町を結ぶ東西の幹線道路沿いにあり、宮城県の運転免許センターの斜向かいという好立地に位置しておる。
それ故、愛知のコロナ殿が民事再生法の一歩手前の【A.D.R.手続き】にあった時から、“どこぞの大手が買う”という噂で持ち切りじゃったお店じゃ。
蓋を開けてみたら、何と“ダークホース”の㈱ネクサス=D’stationが借りられたというではないか!これには一瞬呆気にとられた御仁も多かったのではないか?と推測される。

しかしよくよく調べてみると、この疑問は一気に溶けてしまう。
実は群馬県太田市と高崎市の「コロナ」を賃借されて「Dステ」に換えられて以来、両社は古くからのお付合いが有るということ。
星野会長さえその気に成れば、仙台泉のコロナも最優先に㈱ネクサスが交渉できる立場に在った訳じゃな。
東北地方の大手ぱちんこ屋企業も、これには指をくわえて見とるほか無かったと云う事じゃ。

 

━九州へも進出を果たした勢いのある企業の結果は!?━

 

❸ さて、結果はどうなんじゃろう?丁度グランドオープンの12月28日の仙台は寒波で雪だったようじゃが、大晦日の今日はすっかりその雪も除雪され、溶けて、観て歩くにはマズマズじゃ。
どれどれ、どんなもんじゃ?去年春に「コロナ」を観に来た時は2割位しかお客が居らなんだが・・・

オッタマゲタ!
大晦日の昼過ぎ840台が満席で、まだ次々と立駐から客が降りて来るではないか!
ハハ~ン、去年盆前に利府町でグランドしたDステ殿のイメージは悪くなかったのじゃな(納得)。
※この「漫遊記(131)」をご参照あれ。

こんな立ち見客も出るような処女開店は、仙台では10年以上前の「ベガスベガス仙台南店」(1600台)以来といってよいのかも知れぬのぅ。
そう云えば、ここんとこの仙台市内の新店は、3年前の「21SEIKI仙台泉」以来あまり聞かんのぅ。
それ故、去年盆前の「Dステ利府」は県外からの進出と云う事で注目を集めておったんじゃろう。
そしてあれから僅か4カ月後のこの泉区への進出じゃ。
宮城の遊技客の眼には〈お客の入っとらぬ店を次々に買取っては繁盛店にしていく〉強い黒船企業とでも映るのではなかろうか。いやはや恐れ入った。

よく見るとこの「Dステ」、設備も最新式のダイコク電機のものに総取っ換えと来とる。
しかも今“流行り”の〈4円パチンコ玉箱積み〉じゃ。
こんな立見も出るのは年末じゃからこそとは思うが、また春先にでも安定した頃覗きに来にゃならんのぅ。

 

❹ ふつう、話題の大型新店が出ると、周りの店もお客で膨らむものじゃ・・・そこで周りの泉区のライバル店はどうなっちょるんじゃろうか。
先ずは「マルハン仙台泉」から。
3年前の「21SEIKI」殿の出店を“迎撃”すべく、800➡956台に増台リニューアルした際の正月はほぼ9割のフル稼働じゃった事を、よう覚えておる。

うぬっ!ちと寂しい状況じゃのぅ。
このマルハンからも「Dステ」に流れておるとはのぅ!昨今ぱちんこマーケットのパイが縮んでおるとは聞いておったが、この人口21万人の泉区でも左様な現象が起きているという事か?
こりゃ気になって、マルハン殿を“見下ろす”高台に3年前に出店された「21SEIKI」殿にも至急廻ってみるぞ。

うぬっ(?)店内にマルハン殿と同じ〈泉大沢エリアマップ〉なるディジタルサイネージがあるではないか。
しかも《マルハン&21SEIKI》の連名にて! いやはやと云う事は、もう泉区以外からのお客の流入による“膨張”現象は無いどころか、同じ泉区内での《Dステのある名坂地区と、マルハン&21SEIKIのある大沢地区との引張り合い》という厳しい現実があるという事ではあるまいか。
この「21」殿も3割弱という客付きで厳しめじゃ。
こりゃ益々気に成って、更に奥に位置する「KING OF KINGS」まで更に歩いてみむ。

うぅん、ここもやはり厳しいのぅ。
そこでこれら3店舗が存在する〈大沢エリア〉というものを考証してみる。

大沢エリアは泉区の東の“ヘリ”に在って、人口の急増しておる冨谷市と接しておる。
冨谷市は過去60年間で、人口が5,000人(※冨谷村の当時)➡52,000人へと10倍以上の成長を遂げた日本有数の人口成長の街として、2016年に市制が施行された、日本で最も「新しい市」である。
ところが大沢エリアには商業施設として〈ドラッグカワチ〉が出来た以外は業務用の施設ばかりで、周辺人口はあまり居らん。
人口が密集しておるのは冨谷市明石の「ダイナム冨谷」(440台)周辺で、その“大票田”のお客さんは、今のところは「Dステ」の方に行っちょる可能性が高いのではないかのぅ。

━新規集客エリア・ユーザー商圏の考え方を変える時━

 

❺ 最後に同じ泉区でも、「Dステ」とも、「マルハン」「21SEIKI」「KING OF KINGS」とも離れた〈七北田エリア〉にある「タイガー松森」(760台)を覗いてから帰ろう。
ここはさっきも書いたように、嘗ては何もかもが“ひっくり返った”「IMS松森」という名の店じゃった。
それをタイガー=仙台観光が買われ、更にその仙台観光(※通称:センカン)を『DAIEIグループ』が企業買収為されたという、歴史的エピソードの渦中に在ったお店じゃわぃ。

おぉ、かなり頑張って入っておるではないか!
「Dステ」の影響は最小限に食い止めておるわぃ。
やはり国道4号線の西側の〈七北田エリア〉はお客が動きにくい優良マーケットじゃという15年前からのワシの仮説は当たっておるようじゃ。
この分だと同じ〈七北田エリア〉の八乙女駅前の老舗企業「セントラル」殿もそうは影響をうけておらんじゃろう。
やれやれ、ひと安心というものじゃ。

 

❻ 今を去ること丁度16年程前のことじゃ。
当時『ゴールドラッシュ』=大慶商事という、10店舗程宮城県内に展開しておった中堅企業の相談役をしておった時の事じゃ。
昭和60年代のバブル期に多額の借金をしてもうて、その債務処理に何かと忙しかった時代である。
このような企業が全国アチコチにあったわけじゃ。札幌の『大王』=大栄商事などもそうした企業であった。
去るモノは去り、来れるモノは来たリて、暫しの繁栄を謳歌する・・・。

泉区で感慨深いのは「マルハン」「21SEIKI」「KING OF KINGS」等の3店舗が固まっておる“例の”〈大沢エリア〉じゃ。
実は当時丘陵地造成が終わったばかりのこの大沢エリアに真っ先に目を付けられたのが、何を隠そう当時会津の「DAIEIグループ」のオーナーであった金井殿である。
「マルハン仙台泉」が800台で出店する半年前の2003年10月に「ダイエー泉店」という、ど肝を抜くような1232台で大沢エリアに突破口を開けられた頃が思い出される。
ただ結果的にこの出店が躓きの始まりと成り、その4年後には約600億円の負債を抱えて民事再生法の適用を受ける事に相成った訳じゃな。
その「DAIEI」がその後約5年で民事再生を終了し、今は社長も替わられて、宮城最大手であった「タイガー」=仙台観光のパチンコ部門を分割吸収された!というから、大どんでん返しの出来事ではあろう。
或る意味、この「ダイエー泉」の時の無念を晴らさんがばかりに、今は「タイガー松森」で「Dステ」に対抗される事に成ろうとは、歴史の何たる“いたずら”と云うべきではあるまいか。

そのような想いを抱きつつ、今日は奥方の所に帰ってやらねばならぬ大晦日じゃけんに、そそくさと〈はやぶさ号〉に乗り込んで上野にいざ帰らん。

 

▼泉コロナから[D’station仙台泉]に替わり大盛況

▼今の所Dステの影響を大きく受けた印象[マルハン仙台泉]

▼[21SEIKI]と[マルハン]が共同で〈大沢エリア〉をアピールする掲示物

▼今と成ってはパチンコ集積の一番奥になった[KING OF KINGS仙台泉]

▼Dステに対抗し善戦する[タイガー松森]

▼兵どもが夢の跡。今はゲーセンと成っている旧[ダイエー泉]の巨艦建物

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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