第161回 【下総の国=幸手市、杉戸町 篇 法人変更相次ぐ市場の動向は…!?】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第161回

【下総の国=幸手市、杉戸町 篇 法人変更相次ぐ市場の動向は…!?】

 

 

幸手・杉戸は、今の時代では埼玉県に入っとるのに〈下総の国〉というのはチト変じゃと思うかもしれぬが、昔の利根川は(現在と違って)幸手の西にある久喜市との境を流れて居った故、旧利根川から東は〈下総の国〉という訳じゃ。
言うまでも無かろうが、幸手宿は、日光街道と日光御成街道とがここで合流することから、重要な宿場町で徳川の時代は随分と栄えたもんじゃ。
今日はワシの偉大なる爺様=家康公にも縁の深い幸手市と、その南の杉戸町を巡る旅じゃ。

 

 

❶ 今年に入ってバタバタと連続して気になる知らせが届いた。

閉店して暫く“安静に”しておった「ガイア幸手店」を、「ゴープラ」=㈱USEI殿が買われた!という知らせと、その旧ガイアの対面にある繁盛店の「ワールド」を、「ガーデン」=㈱遊楽どのが買われた!という続報じゃ。
ワシも3年半にわたりこの『黄門ちゃまの漫遊記』を記録し続けておるが、かような“2軒同時の別々売買”という事例は、そうザラにあるモノではない。

このエリアに付いては、やがて4年近く前に、杉戸町に「D’STATION杉戸」(832台)が進出して来て、すわDステ殿が東武日光線沿線の春日部、越谷、草加方面にも一気に進出するのでは?!という一部の観測も出て来たものじゃ。
幸いか不幸か、Dステはその後〈福岡、長崎、兵庫、宮城〉方面へと“逸れて”いったので、幸手・杉戸もやれやれこれにて一件落着か?と思っておった矢先のニュースであった。

ここで多少、この辺りの地政学とやらを勉強してみるとするか。
冒頭にも記したように、この辺りは徳川の世となる前は旧:利根川が流れ、今の東京湾に流れ注いでおった。
そのため隅田川から西はしょっちゅう洪水に襲われ、今の城東地区はまるで葦の繁る一面の湿原であった。
爺様の神君家康公は、この旧利根川を思い切って銚子の太平洋の外海に持って行くことを構想なされたのじゃ。
そのためにされたことは〈久喜~幸手の権現堂〉を堰き止めてしまう事じゃった。
この事業の成功により、利根川は茨城の古河から千葉の野田を経て、茨城の守谷、取手、稲敷、潮来を通って調子に流れ込むように、流れがまるで変ってしまったという訳じゃ。

どうじゃ、誠に壮大な土木事業であったことがお分かり頂けたであろうか。
この結果、幸手市は洪水の心配からも遠のき、日光東照宮へと参拝するための要の宿場町として大いに発展することになる訳じゃな。
東部鉄道が日光まで敷設された際も、当然の如くこの杉戸・幸手を経由して宇都宮から日光に至る路線となったのは至って理の当然の事であった。

 

 

❷ かかる戦略的に重要な幸手に早くから眼を付けておった会社は、90年代には10社もあった!が、現在は僅か4社のみとなり、しかもこの内の2社は今回M&Aを為された「ワールド」=㈱遊楽と「ゴープラ」=㈱USEI殿であるから、昔から残っておるのは“ひげ紳士”で有名な通称『幸チャレ』=「チャレンジャー幸手」と、2008年に「福太郎」の場所を買って新築された「ライブガーデン幸手権現堂」の2社のみということになる。

この「幸チャレ」に行ってみなはれ(笑)。
僅か143台の小型店ながら、日本一と云っても過言では無い、珍しい“レトロ遊技台”の権化の如き優良稼働店であるぞぇ。
つい先だってまで4カ月程休業為されておったが全国の「幸チャレ」ファンの声に後押しされて、またこの5月から営業を再開為された。
ここは是非とも小田原社長の人徳で、末永くこの銘店が反映し続ける事を願うばかりじゃわぃ。
「ライブガーデン」については後ほど触れることにする。

 

 

❸ さていよいよ問題の「ワールド」と「ゴープラ」の“直接対決”の様相を見て、将来に想いを馳せてみようではないか。

ⅰ)まず「ワールド」(560台)である。

今もこのままの屋号で順調に営業為されておるが、経営主体は既に㈱遊楽殿に変わっておる。
但し、「ワールド」の部長だったカタがそのまま遊楽殿に移籍されておるよってに、営業の同一性は保たれて推移しておるとみてもよかろうが。
課題としては敷地の規模・形状からして、現状の建物のままでは拡張が困難であるとみられることではあるまいか。

尤も現下のご時世では、今の建物を壊してまで大きく造り替えるという事は考えにくいので、あとは、座間の「デルーサ。ザMAX」➡「新!ガーデン」で示されたような777台➡828台への増台マジックが拝見できるかどうか?であろうかのぅ。

 

ⅱ)次に「ゴープラ幸手(仮称)」である。

現在改装工事中であるが、この盆前にはグランドされてくるものと予想される。
今年の3月に閉店した「ガイアNEXT幸手」が597台であったが、一説によると「ゴープラ入間」の様に700台規模に増台なされるとの噂もある。
1年半前に「ゴープラ春日部」(525台)を成功裡に居抜き出店されてより、埼玉県東部にどうやらドミナントで店舗網を構築される戦略かと推測される。

となれば埼玉東部の第二弾となる今回の幸手では、より本格的な大型低玉専門店を志向されることは間違いないと云っても良いのではあるまいか。
幸い借りておられる借地は、無真向いの「ワールド」殿よりは広いようじゃから、ワシも多分増台はされてくるとみておる。

ただここで注意せねばならぬのは「ゴープラ」ブランドはあくまでも《大型低貸し専門店》という根本的な概念を冠に戴いておるというこっちゃ。
よって、「新!ガーデン」に変わると思われる現「ワールド」とは、所謂“コンセプト”が基本的に異なることじゃ。

とは申せ、仮に「ゴープラ」殿が低貸しで300~400人ものお客を集めるとなると、必然的に「ワールド」のみならず、「ライブガーデン」「チャレンジャー」のみならず、南の「Dステ杉戸」「アスカ杉戸」辺りまで広範囲に影響を及ぼすことは避けられまい。

因って上記に挙げた店舗においては、(低貸しのお客を繋ぎとめる方策は言うまでも無いが)4円、20円のお客をむしろ増やす戦略を根本から立て直さねばならぬ事も、また必定であろう。

 

 

❹ という訳で“台風の目”となる可能性を秘めた「ゴープラ幸手」と、「新!ガーデン」に変わるかもしれない「ワールド」の大改装が及ぼすであろう周辺の各店をも順次見て参ろう。

「ライブガーデン幸手権現堂」(800台)

東武日光線沿線の〈幸手・杉戸エリア〉では地域一番の台数を持つ大型店で、「ライブガーデン」十数店舗の中でも指折りの“ドル箱”店舗と聞いておる。
このお店は幸手中心街からは3kmばかし北で、久喜市や茨城の五霞町と接する場所にあるので、久喜駅より南の店舗たちとは、どうも商圏が異なるような気がしてならぬ。
怠ること無くリフレッシュオープンの準備をしておけば、“新店”の影響は必要最小限に抑えられるのではあるまいか。

 

「D’STATION杉戸」(832台)

できて4年近くにあるが、平日は若干集客に物足りん気がするのぅ。
器としては900台程機械が入るゆえ増台も可能であろうが、おそらく現状の台数でなんらかの“対抗策”を講じてくるであろう。
前面道路の国道4号線は片側一車線であることで、案外トロトロと車が渋滞しよる。
折角広い遊技空間を持っておるのじゃから、ワシだったら店内に大きな漫画休憩スペースをこしらえると良いと感ずるがのう。

 

「杉戸夢らんど」(528台)

「Dステ」殿とは4号線を挟んで真向いの店舗じゃ。
「Dステ」が出来たせいもあろうが、非常に苦戦の営業を為されておるのぅ。
台ランプも旧いものを使い続けておられる。
ひょっとして大改装をして対抗されるのか?とも思える。
岩槻の「スーパー夢らんど」という不動の高稼働店を持っておられるだけに、なにやら不気味な気配である(笑

 

「アスカ杉戸」(704台)

熊谷が本社の㈱アスカの銘店じゃ。
出来て12年になる。広い店舗の一角にコンビニの「ポプラ」を入店させていてビックリじゃ。
最近でこそ「GAIA」殿や「やすだ」殿、「ピーアーク」殿などがLAWSON、ファミマ、mini stop等を入店させた話題の大型店を次々にオープンさせておるが、この「アスカ杉戸」はもしかしてコンビニとの複合のハシリではないかのぅ。
さすがに「ゴープラ」「ワールド」とは同じ国道4号沿いながらも約4km離れているので、影響は一番少ないのではなかろうか。

 

 

❺ ここで改めて【幸手・杉戸エリア】につき考証してみる。

JR宇都宮線が走る西隣の【久喜エリア】も昔大きく“揺れて”業界の話題と成った事があった。
「janjanデルノザウルス久喜I.C.」(720台)、「ヤマフジ久喜」(330台)、「遊大陸」(292台)等がのどかにしっかり儲かる営業をしていた。
そこに福島の「ダイエー鷲宮」(1320台)が2005年に、「マルハン鷲宮」(920台)が2006年に、そして2011年には「メルヘンワールド鷲宮」(745台)が連続的に出店して来て、激しい鍔迫り合いを演じたものであった。

いまはそれも落ち着いた!と思った矢先に、今度は〈東武日光線〉沿線での新しいコンペの開始じゃ。
やはり埼玉という地は、なにが起こるか分からん“奥の深さ”があるわいのぅ。
隣通しのマチであるのに、【久喜】は武蔵の国、【幸手・杉戸】は下総の国という古来の国別れは、今日住民の意識に於いて果たして“区別”があるのか?それが今回の出店に於いても試される事じゃろう。

 

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