第162回 【蝦夷の国=釧路 篇 辿り着いたら岬の外れ…種火は残っていた】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第162回)

【蝦夷の国=釧路 篇 辿り着いたら岬の外れ…種火は残っていた】

 

 

久方ぶりの蝦夷じゃな。

今年の蝦夷は格別に吹雪がきつかった故、とうとう四月半ばの雪解けまで今回の蝦夷探訪を延ばさざるをえなんだわぃ。
そうこうしとるうちに釧路の和商市場の向かいに「ベガスベガス」殿が出店するという知らせが届いたわ。
釧路にとっては実に5年ぶりの新店となるゆえ、これは一大事じゃと日程調整をして釧路丹頂鶴空港まで飛行機を手配させたしだいじゃ。

釧路と云えば〈石炭〉。
第一次世界大戦後の1920年から2001年までの『太平洋炭鑛㈱』による通算採炭量は、約1億トンを超えるとの事じゃ。
今は『釧路コールマイン』という新会社が後を次いで年間50万トン程を採炭しとるというから、釧路から石炭が消えた訳では無さそうじゃ。

それでも40年前は人口227,000人居たものが今は170,000人と、57,000人も減っておる。
当然、盛り場も往時と比べると火の消えたような様であろうのぅ。
遊技場の新規出店も2013年末以来、約5年間は全く無かったというのも頷けるというものじゃ。

しかしこんな“火の消えた”様な釧路に、「ベガスベガス」殿が大型店を出店為さるという事じゃけん、これはいったい何事か!と不思議に思わざるを得ない訳じゃ。

 

 

❶ ワシの記憶では、釧路が全国的に知られるようになるのは、97年秋に「ダイナム釧路宝町」(出来た時は640台!)が進出した事に始まる。

当時のダイナム殿と云えば函館七里ガ浜(現:北斗市)に「ダイナム上磯」(当時600台➡今は1000台)を95年暮れに造ったばかりで、いよいよ同社も600台以上の店舗に大型化してくるのか?と注目を集めたもんじゃ。
しかも北斗市の場合は肉のディスカウント=カウボーイとの大型複合商業施設内、かたやこの釧路の場合はJR釧路駅操車場の一部に出店ということで、並の“ぱちんこ屋”には到底できぬワザであったので、余計注目されたと思う。
当時はCR海物語3R全盛の時代であって、新規出店するには充分な基軸機が存在しておった。

時系列で言えば
①「ダイナム釧路宝町」(97年、480台)
②「ライジング釧路」(99年、524台)
③「マルハン釧路」(00年、738台)
④「ダイナム釧路貝塚」(00年、480台)
⑤「釧路ひまわり」(01年、616台)
⑥「太陽釧路星が浦」(02年、456台)
⑦「イーグルSQURE釧路」(03年、576台)
⑧「マルハン木場」(04年、当時560台➡現705台)
⑨「イーグルLUNA CITY」(04年、402台)

等、釧路外の大手が陸続とこの釧路市、釧路町に“押し寄せて”来たもんじゃ。
さあこうなったらもう大手どおしの“潰し合い”の様相じゃ。

幸いか不幸か、上記の9店舗で閉店したところはどこも無い!その代わり、地元の400台以下の店は次々と閉店していかれたもんじゃ。
良い悪いはさて置き、これで釧路に一定の安定が保たれ、やれやれと思っておったら、2013年に、釧路にとっては実に9年ぶりと成る新店を出されたのが、
⑩「ロイヤル釧路」(13年、720台)=㈱一六商事という訳じゃな。
9年ぶりの新店と云う事で、当然と言えば当然じゃが「ロイヤル」殿にワッとお客が集まっておるわけじゃ。

ロイヤルの場所はと云うと、釧路川を挟んで〈釧路市〉と〈釧路町〉とが隣り合っておって、④⑤⑧⑨の大手の店が皆集まっておる、釧路エリア一番の激戦区である。
更にこの④⑤⑧⑨⑩の5店に加え、地元勢として知名度は抜群の
⑪「SUNラビット」(648台)
⑫「アーリーバード」(492台)
⑬「J・PRESSアクア」(336台)

の3店が加わって、謂わば『八つ巴』の激戦を日々続けておるという訳じゃな。
いやはや何とも凄まじい、北海道有数の激戦区であるぞぇ。

 

━北海道の中でも有数の激戦区━

 

❷ 上記の【釧路の東北エリア】の現状をサラッと見てみようぞ。

④「ダイナム釧路貝塚」 (480台)※〈ゆったり館〉とはせず昔のダイナムスタイルを堅持
⑤「釧路ひまわり」  (616台) ※安定感抜群の稼働
⑧「マルハン木場」  (705台) ※マルハンでも数少ない“体育館型”の店舗であったが・・
⑨「イーグルLUNACITY」(402台) ※4パチ、20スロ無しの“低貸し専門店” 
⑩「ロイヤル釧路」  (720台) ※釧路商圏の最新店舗(5年前)
⑪「SUNラビット」 (648台) ※地元の㈱忠和商事の旗艦店で、中村社長は業界有名人
⑫「アーリーバード」 (492台) ※釧路を中心に道内6店舗を展開
⑬「J・PRESSアクア」 (336台) ※経営する㈱大宇総業という会社名にしても、韓国の財閥グループを連想させるが、完全釧路の地元企業

釧路圏内でまず稼働的には⑩の「ロイヤル」が平均して一番安定しておるのではなかろうか。
釧路圏内で一番新しいという事もあるのかも知れぬが、どうもそれだけではなくお客の景品額管理も含めて、総合的に営業が上手とお聞きする。
その一番の例証は「ロイヤル函館(720台)」ではなかろうか。
6年前の2012年春の新規出店の際は、グランド直後に稼働率が10%代まで落ちたもんじゃが、その後1年もせんうちに函館商圏の一番店に急回復させられた!

そうなると⑧の「マルハン木場」としては、全国一の売上を誇る最大手企業として「ロイヤル」の活躍を指をくわえて座視しとる訳にもいくまい。
早速“体育館型”の従来建物を覆うカタチの変身を挙行されて“徹底対抗”のお手本を示された。
じゃが、残念ながら「ロイヤル」殿のポールポジションの奪還には成功されとらん様じゃな。
その詳しい原因については江戸住まいのワシにはよう分からん(笑)。

④の「ダイナム貝塚」と、⑤の「釧路ひまわり」は“マイペース”といったところかのう。
特に「ひまわり」殿は、稼働率こそ「ロイヤル」に“劣る”ものの、上質の顧客を確保され安定度は「ロイヤル」殿に劣ることは全く無いとみた!

⑪の「SUNラビット」は2000年頃までは、文句なく釧路圏内では圧倒的一番店じゃったわけで、大手企業の続々とした進出後はさすがに往時の面影は薄らいだものの、地元支持の安定度では「ひまわり」殿に並ぶものが有る。
特に去年12月に正月最大の主力機として出たニューギンの『真花の慶次2』を、未だに1BOX36台設置しておって、24,000発以上は稼働しておるところを見るにつけ、“尖った”営業で大手に対抗できる“古豪店舗”の風格を漂わせておる。

⑨の「イーグルLUNA CITY」は、実は釧路駅近くの(現在の)「J・PRESSパレット」(460台)の場所で99年から2003年まで営業されていたのじゃが、ちょっとした地主とのイザコザがあって、2008年に今の釧路町に再出店されたものである。
残念ながらその“空白の”5年間の間に釧路町での“序列”の優劣がほぼ決まってしまっておったようじゃな。
その結果、現在の「イーグル」殿は4円20スロ無しの《中型・低貸し専門店》として存続しておる。

⑬の「J・PRESSアクア」は、実は以前は「だいう(大宇)」と云って、更にもう一軒の「現代」と併せて計880台のW店舗の威容を誇っておったもんじゃ。
どういう訳かは詳らかには解らぬが、片方の「現代」の方を閉めてしもわれて、現在は「J・PRESSアクア」の一軒のみの営業じゃ。
推測するに、やはり97年くらいから2008年の大手企業の進出・激戦の影響を少しづつ受けての決断ではなかろうかのぅ。

 

 

❸ こうして、今回はJR釧路駅から東半分の“最激戦”エリアに絞って、10店舗に絞って久々に書いてみたわけじゃが、さて今年末に釧路駅の南西近くに「ベガスベガス」が相当大型で出店するとなると、それに伴い釧路エリアの遊技場は如何に変化するのであろうか。
冒頭にも記したように、これは正直申して誰も予測がつかん。
ただ5年前の「ロイヤル」の出店で《終止符が打たれた!》と思われた釧路という斜陽の街が、実は“種火”が残っていて、【終了していなかった】という事じゃな。ガハハ。

昔聴いた『北の旅人』という唄のカラオケを、北海道に来ると必ず思い出すわぃ。
この一曲目が〈辿り着いたら岬のはずれ 赤い灯がつく ぽつりとひとつ・・・夜の釧路は 雨になるだろう〉、そして二曲目が〈夜の函館 霧がつらすぎる〉、三曲目が〈夜の小樽は 雪が肩に舞う〉じゃ。
有名な歌詞じゃからお主らも聞いたことがあるじゃろう。
元は裕次郎殿の唄のようじゃが、ワシはテレサ・テンの歌っとる方が好みじゃな。
それほど釧路はいつも曇りか雨のイメージの強い想い出の街である。

昨年末、狸小路の店をドン・キに売却され、新たに手稲に1000台の新店を造られた「KEIZ」殿は、岐阜県多治見市が本社の会社である。
にも拘らず何ゆえに北海道にこだわりを持たれておるのじゃろう?その答えも実はこの釧路にある。

太平洋炭鑛がまだ華やかりし頃、KEIZの東野社長のゴッドマザー(会長)が、この釧路にて今は亡きゴッドファーザーと恋の出会いをなされたのじゃそうな。
そして幣舞橋近くの繁華街に想い出のパチンコ店をやっておられたのじゃそうな。
どうやら“その筋”の人間達から嫌がらせも多く受けたようで、その結果釧路のこの店をたたんで、札幌の『DONKEY』という有名店2店を購入されたという、深~い歴史があるようなのじゃ。

こうした“秘話”を聞くと、よけい道東のロマンに満ちた釧路という街をもっと知りたいと思うものじゃな。
いやそれはさて置き、ワシの様な超の付く暑がりにはこの釧路はビッタシな街でもあるぞぇ。
なんせ夏の気温も28度位までしか上がらぬというからのぅ。
避暑には打って付けの街という訳じゃ。今年の8月辺りは、この釧路で漫遊記を書いてみることにするか。

 

▼釧路に出来る5年ぶりの新店、建設工事中の「ベガスベガス釧路」

 

▼ギリギリ釧路市に入る「ロイヤル釧路」

▼2面の壁をすっぽり覆ってイメチェンした「マルハン木場店」

▼マルハン木場の原型のカタチ

▼釧路商圏の古豪中の古豪「SUNラビット」

▼ベガスベガスの直撃を受けるカタチになる「ライジング釧路」

▼安定感抜群の「ひまわり釧路」

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