第163回 【蝦夷の国=函館市・北斗市 (前篇)地元強豪と道外企業ひしめくエリア分析】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第163回

【蝦夷の国=函館市・北斗市 (前篇)地元強豪と道外企業ひしめくエリア分析】

 

先週の釧路篇に続き、今回は〈函館・北斗 篇〉である。
なにせ江戸が梅雨明け間近の蒸し暑さじゃけん、湿度60%、気温20℃の蝦夷地に避暑に参るのも、また一興というものであろう。

という訳で旨い魚とパチンコ玉のパチパチの音を求めて、道南の“古都”=函館へと再び飛んで参った。
古都とは云っても徳川幕府末期の五稜郭ぐらいからの事じゃけん、たかだか170年くらいの歴史じゃが、露西亜のプーチャーチンが函館港の開港を要求して参って、その結果開港を認めてからは、ロシア正教のハリストス(=キリスト)教会はできるわ、ロシア風建築の建物はできるは!・・で、長崎の平戸にイスパニアの伴天連の教会が出来たのとよく似た軌跡を描くことになった函館である。

先週の釧路がノシャップ岬や知床岬沖の毛ガニ、タラバ蟹、厚岸の牡蠣に吸い寄せられて行った如く、函館は何と云ってもこの時期丸々と肥えた〈スルメイカ=真イカ〉、鹿部町の水ダコが絶品というものであろう。
ささ、夜の刺身を楽しみにしてこれから函館遊技場の漫遊じゃ。

 

 

❶ 函館市は現在の人口が約26万人で、依然として札幌、旭川に次いで道内第三位の都市である。
とは申せど、このうち9万人は65歳以上で、高齢者比率は34.4&%にものぼる。
小樽市の38.2%には及ばぬが、道内の“都会”としては間違いなく“老齢化の街”である。
そこで20年前、街のタクシー運転手殿に聴いてみると、《病院とパチンコ屋が二大産業さ!》という答えが返ってきたもんじゃ。
じゃが、病院の方は潰れる例は少ないかもしれぬが、ぱちんこ屋の方は潰れたり経営が替わったりした店がボチボチ出てきているようじゃ。

函館の遊技場といえば「富士会館」(329台)と云われるくらい、元祖“16割”営業で昔からの固定客を惹きつけて止まない名店を抜きに語る事はできまい。
見るからに昭和の外観で一切“オシャレ”と無関係、かつ1円ぱちんこ抜きで、高稼働と、三拍子そろった店は日本中探してもおそらく此処だけじゃ。
相次いだ道内、道外の大手企業の進出の中で孤塁を守った!と云うことは改めて奇跡と云うしかあるまい。

函館市の西側が〈北斗市〉で、最近では北海道新幹線の〈新函館北斗駅〉まで青森から新幹線が伸びたことで、一躍その名前が知られるようになった。
とは申しても12年前に〈上磯町〉と〈大野町〉とが合併して出来た市である。
この北斗市と函館市とは大きな一つの遊技場商圏を形成しているので、合計30店舗にものぼるが、それら一つ一つを個別で論評したとしても【函館・北斗マーケットの未来】を予測することは、実はできまい!

 

 

❷ そこでワシとしては一つの知見として、【函館・北斗マーケット】を3つの方面に敢えて分けることによって、何とか“棲み分け”している様子を分析してみむとす。

🈩《函館中心部から西の北斗市・松前方面へ向かう、国道227、228号線沿いエリア》

➀「ベガスベガス函館吉川」(974台)
②「メガGAIA函館港」(844台)※1P&8Sのみの大型《低貸し専門店》で高稼働。20年前函館に大手不在の時は、旧「キング」として圧倒的一番店
③「マルハン函館港」(920台) ※2003年のグランド時から「ダイナム上磯」を意識した出店とみることができる。
④「ゴリラ函館港」(768台)  ※ベガスベガスに替わるという噂が・・
⑤「イーグルAQUA’S」(472台) ※1P&6.25Sのみの《低貸し専門店》で高稼働
⑥「太陽上磯」(540台) ※北海道を中心に30店舗を超える出店をしている地元強豪。
⑦「GODステージ」(288台)  ※大宝(「スマイル」)グループだが、函館はこの名前で。
⑧「ダイナム上磯」(1000台)  ※全国のダイナムの中で今日でも最大店舗。低スロ無し!
⑨「パチパチ北斗」(268台)   ※旧「王様」の時は旧「キング」と共に函館最強であった。

🈔《国道5号線と産業道路と路面電車道路に囲まれた市内中央部エリア》

⑩「SLOTカフェモナコ」(141台)     ※函館・北斗で唯一のスロ専
⑪「函館ひまわり」(528台)
⑫「ロイヤル函館」(720台)       ※稼働率で函館・北斗NO.1
⑬「ベガスベガス函館昭和」(1300台)  ※函館・北斗で最大台数で、最新店舗
⑭「BONBON」(312台)       ※函館方面遊技業組合理事長の老舗店
⑮「富士会館」(329台)         ※店も設備も一番古いが、銘店中の銘店
⑯「ゴリラ神山」(448台)        ※ベガスベガスに替わるという噂が・・
⑰「プレイランドHAPPY本通」(640台)※ご存知、札幌“最強”チェーンの函館出店

🈪《路面電車から南の市内南部エリア》  ★このエリアには競馬場、競輪場がある。

⑱「スーパーハイペリオン7」(408台)  ※何回か経営が替わったあとの出店
⑲「ライジング函館五稜郭」(766台)   ※かつての西武百貨店跡の一角
⑳「マルハン函館大門」(480台)
㉑「太陽大門」(476台)
㉒「VARI VARI」(224台)
㉓「INDY函館」(388台)       ※岩手県から出店(何回か経営が替わった後)
㉔「日乃出ひまわり」(528台)
㉕「KEIO温ノ川」(495台)      ※北海道有数の大金持ち企業の店ながらレトロ感
㉖「パチパチ温ノ川」(500台)      ※旧「キング湯ノ川」の居抜き
㉗「イーグルBAY+」(647台)     ※KEIOからの借地借家ながら、高稼働店

━市場を分析する3つの視点━

 

❸ これら3つのエリアの個々の店全部を取り上げて論評してみても、実につまらんじゃろう。
そこで〚前編〛では、函館・北斗エリアをズバッと横断的に“切り裂いて”中身の変容がすぐ分かる手法を考えてみた。

[Ⅰ]1995年からの時系列で、まず商圏を切ってみる。
「ダイナム上磯」➡「太陽上磯」➡「イーグルAQUA’S」➡「日乃出ひまわり」➡「マルハン函館港」➡「イーグルBAY+」➡「ライジング函館五稜郭」➡「ベガスベガス函館吉川」➡「メガGAIA函館港」➡「ロイヤル函館」➡「ハッピー本通」➡「ベガスベガス函館昭和」➡ベガスベガスによる「ゴリラ」の買収。
と連続する“怒涛の如き”道内外の大手企業の進出によって、全体のマーケットはどうなったのか?!新しく出店した順番に、ほぼ稼働支持率が良いのかどうか?!

[Ⅱ]相次ぐ大手の進出により、【函館・北斗エリア】の🈩~🈪のエリア特性はどう変わったのか?!

[Ⅲ]〈函館地元企業群〉と〈外来の大手〉との力の引合いの今後は如何様になるのか?!

今回の【函館市・北斗市 (前編)】では、上記の[Ⅰ]のみの分析に留め、[Ⅱ][Ⅲ]については、次回164号(後編)に譲ることと致す。

 

 

❹ 【函館・北斗エリア】の時系列変化をみてみると、実に感慨深いものがある。前(162)号の【釧路 篇】でみた如く、人口17万(釧路市)+2万(釧路町)、併せて19万人の釧路商圏では大型店の出店は2004年から2013年の「ロイヤル釧路」まで、9年間全く無く、その後今年年末に5年ぶりに「ベガスベガス」の新店を迎えるという“特殊な”状況であった!
ところが、ここ函館・北斗にあっては、2002年頃から常に連続して大手の進出が続いているのである。

いったいこれをどう見るか?それほど【函館・北斗】は美味しいマーケットなんじゃろうか。
釧路と函館とを単純に横に並べて比較するのは、どうかとは思うが、次の点はハッキリ言えるのではあるまいか。

ⅰ)釧路にも函館にも両者共通しとるのは、マルハン、ベガスベガス、イーグル、太陽の4社が2店舗ずつ出店していること。
店舗数は異なるものの、ダイナム、ロイヤル、ライジングが両都市に1店舗は出していることであろう。

ⅱ)特筆すべきは、道内第二の都市=旭川にも出店していない「ハッピー」が、この函館には6年前に、“ハッピーらしい”素晴らしく立派な店を出しておることじゃ。
この点は何か考えさせるものがある。

Ⅲ)同様に、この3年間全国に旋風を巻き起こしておる「GAIA」殿も、函館に大きな拠点を持っておる事が、釧路とは大きな違いじゃ。
しかもこの「メガGAIA函館」(844台)元々の持ち主は『キング』と申してな、20年前は文句なしの函館一番店じゃったのじゃ。
その頃ワシは月に2回は函館に参っておったから当時をよう覚えておるわ。まさかその『キング』が店をやめてしまわれるとは想像だにできなんだわ。

しかもその後釜に2008年に入店してきたのが、今を時めくGAIA殿であったとは。
但し、当時のGAIA殿は今の様に全国で“暴れまわる”ガイア殿ではなく、さほど周りの店に“脅威”を与える存在では無かった。
ただ一つビックリしたのは、844台の全館を《1パチ、8スロ》の低貸し専門店にしてきたことじゃろう。
2006年当時から全国に先駆けて、北海道のイーグルやらダイナムやらが低貸し導入店をドンドン増やしておった時期だっただけに、GAIAのこの変身の素早さには誰しもが舌を巻いたものじゃ。

 

 

❺ こうした大手企業の進出がけたたましい函館・北斗エリアだけに、常識で考えても在来の地元勢が大きく影響を受けぬ筈はなかろう。
さて、黙って大手のするがままに地元勢は押されまくったのであろうか?
更に、進出した大手どおしによる“コンペ”で、その大手の店の中で“優勝劣敗”が起こっておるはずじゃろう。
その具体的経緯はいかように??そこからあとは、次号に続くと致そう、ガハハ。楽しみ楽しみ!

 

▼昭和40年代の風格を漂わせるレジェンド店舗「富士会館」

▼低貸し専門大型店としての「メガGAIA函館港」

▼未だにダイナム最大台数を誇る「ダイナム上磯」

▼さすがハッピーと唸らせる外観の「プレイランドハッピー本通」

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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