第177回 【武蔵の国=新小岩駅周辺 篇 関東&全国区大手が競う市場での仮説】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第177回

【武蔵の国=新小岩駅周辺 篇 関東&全国区大手が競う市場での仮説】

 

 

 

意外な事に「新小岩」について、この漫遊記では取り上げておらなんだわぃ。

灯台下暗しとかやらで、何時でも書けるという気安さからスッポリと抜け落ちておった。
じゃが新小岩に日拓殿が最初に橋頭堡を築かれてより、丁度30年が経過した事を記念して、今日は新小岩について取り上げてみるとしよう。

《新小岩》と云えば夙(つと)に都内のパチンコの“メッカ”の一つに数え上げられよう。
上野、新宿、渋谷、池袋の様な巨大ターミナルを別にすれば、ワシのなかでは、《新小岩》と《大山》がメッカの双璧と云ってよい。
新小岩、大山ともに、複数線が交差する“ターミナル”ではないのに、何故か昔からパチンコの盛んな土地柄として有名じゃからのぅ。
それでは親しくさせてもろうておる日拓の西村殿の《新小岩30周年》に敬意を表して、新小岩劇場の始まりはじまりぃ。

 

 

❶とは申せ、新小岩の“先輩格”の店が今でも存在しておって、「JUMBO」「ALADDIN」の2店舗がそれじゃ。

ここで、新小岩駅周辺の店舗を一覧してみよう(年代順)
➀「JUMBO」(306台)    1982年~
②「ALADDIN」(231台)  1987年~
③「エスパス新小岩」(現1273台) 1988年~[286台➡597台➡1271台→1273台]※1271台にしてのopenは2015年9月
④「ダイナム新小岩」(419台)  1989年~
⑤「マルハン新小岩」(630台)  1999年~[593台➡654台➡630台]
⑥「マリオン新小岩」(600台)  2002年~
⑦「MAX1」(412台)     2005~06年頃(?)~
⑧「D’STATION新小岩」(758台) 2010年~[731台➡758台] 

これを観て分かることが3つある。

 

ⅰ)➀(JUMBO)②(ALADDIN)の大星商事㈱は、実は昔、歌舞伎町で「風雲児」という超目立つ店をやっておられた事があって、日拓殿にとっては何かとベンチマークすべき対象店舗だったはずである。

その風雲児が、系列店で新小岩に店をやっていて凄く流行っていたという情報をもとに、新小岩を昔からマークされておったのではないか?という推測である。
これが新小岩駅北口の小さな土地を買われたキッカケだったかもしれない!と思うと、なんかワクワクしてくるではないか(笑)。

 

ⅱ)③(エスパス)と④(ダイナム)とは、昭和から平成に変わる頃、相前後して店がオープンしちょる。

じゃが、③の日拓殿は当初の店舗規模が当時は小さかったこともあってか、あまり世間の話題に成る事ことは無かった(※ 実際は日拓の平成1年以降の新卒入社組は、殆どがこの新小岩店を経験するという重点店舗であったのにもかかわらず…)。

反対に「ダイナム新小岩」の方は、乗降客数の圧倒的に多い南口の真正面に位置している事もあって、たしか当時のパチンコ業界誌でも度々とりあげられ、その結果《新小岩》という地名を全国に知らしめる記念と成った店舗である。

当時ワシもさっそくこの話題の「ダイナム」を覗きに来た記憶があるが、それはそれは通路の狭いこのお店にお客がビッシリ座っておった映像が、今でも網膜に鮮明に残っておるぞぇ。
※かかる「ダイナム」の話題性に対し、日拓殿は切歯扼腕されながらも、臥薪嘗胆“今に見ておれ”の気持ちで、いずれ店舗の周りの土地が売りに出るのを30年間、“ジーッと”待ち続けられたのである。

 

ⅲ)“新小岩の第三期”となる⑤(マルハン)と、⑦(D’STATION)との間には、実に11年もの時間の開きが看てとれるじゃろう。

この11年間という開きの間に、マルハン殿はガンガン攻めまくって実にイイ想いをされたことであろう。それにしてもその間、マルハン殿とDステ殿とは、群馬・埼玉エリアに於いて、文字通り(当時の言葉で申さば)【カタキどおし】の様相を呈しておった11年であったのぅ。
なんせDステの営業本部長がマルハン出身者になった!ということで、王者マルハンとしても相当カリカリきておられたようじゃから(笑)。

 

 

❷ ここからが、今日の本題じゃ。

2010年に「レオ」を買われてDステ殿が華々しく新小岩にデビューされた当初、ハッキリ申して「D’STATION新小岩」の1F2Fのパチンコの稼働は相当厳しいものが有った。
唯一、3FのSLOTフロアだけは頑張られて、密偵の報告によれば稼働で15,000枚オーバーの高稼働であったと聞く。

ところが5~6年かけて徐々にパチンコの稼働を上げていかれ、つい2年程前に成ると、店の全体稼働率で「マルハン」「ダイナム」「日拓」を凌ぐほどに成られてきた。
勿論その間、激しい新台の導入競争があった事は云うまでも無かろうが、決して機械の物量の差だけでここまで稼働シェアを上げられたとは思えん。

そこで或る識者に聞いたところ、〈店回りの自転車の扱い〉に《支持率アップ》のヒントが有るのでは?との事で、早速その当時ワシも新小岩まで脚を延ばしたことがあった。
Dステ殿の駐輪体制は、1階の店側面に一列横隊と、エレベータで4階まで自転車を上げるのとの2パターン。
行って驚いたことに、シルバー人材センターの様な熟年者がテキパキと、自転車を小気味よく捌いておるではないか。

こういったところに店の“格”が現れるもんじゃな!ということを気づかされた次第じゃ。
こうしたDステ殿の企業努力に対して、「マルハン」も「日拓エスパス」もかなりの危機感を持ってプチ改装やら、増台or減台などを繰り返されたわけじゃが、その数たるやいちいち書き切れん。

 

 

❸その最たるものはと云えば、何といっても3年前2015年9月の「日拓エスパス1300新小岩北口駅前」店のグランドオープンであろう。

西村殿が25年以上じっと待ちづけられた甲斐があって、遂に従来店舗の東側の土地が手に入ったのである!そこで従来の597台の建物を取り潰して新たに5階建てのビルを新築され、遊技台数も1271台(当時)と、新小岩では“圧倒的な”台数で新小岩に存在感を現わされたのである。
あのターミナル駅バリバリの秋葉原店ですら810台である事をみても、ターミナル駅でないこの新小岩に〈いかに力を込めて〉居られるかがわかるというものではないか!
これも自前の所有土地に拘られる西村会長なればこそできる技じゃな。

他方マルハン殿は〈スーパー西友の地下店舗〉であるがゆえに、こんな日拓の様なミステリアスな芸当はやりたくとも、やりようがない。
すわ、これで一挙に新小岩の遊技場の“勢力図”の塗り替えが起こるのか!として一番喜んだのは、新小岩に集まって来る遊技客であることは云うまでも有るまい。

 

 

❹ところが、6月と今月10月のいずれも平日の昼間に、二度ほど新小岩を覗いてみてチョッと驚いている事がある。

3年前の“日拓grand openラッシュ”の頃とうって変わって、日中の遊技客が非常に減っていると感じるのじゃ!
これはまた、いったい如何なることであろうか?
一日の乗客数が76,000人強(※私鉄の様に「乗降客数」で表わすと約15万人となる)で、「マルハン」「ダイナム」「日拓」「Dステ」という“4巨頭”が顔を揃えているにも関わらず、平日4割稼働する店はどこも無いと思われるのである。

 

 

ⅰ)考えられる原因の一つは、パチンコの低貸しは“ほどほどに”有るのに、SLOTの低貸しがかなり少ない事が問題ではないのか?

事実、大手4社のうちSLOTの低貸しを導入しているのは「日拓エスパス」のみである。
ならば低スロをメインとしておる「MAX1」「マリオン」を覗いてみるが、やはり“閑散”としておる。
それならばパチンコの1パチはせめてヒトが居るじゃろう、と思い覗いてみるが、朝11時でも1パチで“居るな~”と思えるのは低貸し専門店の「MAX1」ぐらいのもので、新小岩の平日は低貸しパチンコの客も多くはない。
困ったもんじゃ、これでは答えが見つからぬ。

 

ⅱ)やはり《新小岩は4パチで勝負!》というイメージが強く先行する街だというべきだろう。

なんせ新小岩には大手4社が揃い踏みするのじゃから、低貸しのイメージが付きづらいのじゃあるまいか。
全国的には最も低玉貸しのイメージの強い「ダイナム」殿が、なんとこの新小岩では【低貸し無し!】なんじゃからのぅ。
ならばその4パチは、新小岩では“強いのか?”と云えば、平日の日中を見る限りでは、とても強いとは申せまい。
何故なんじゃ。各社とも“談合して”無理して玉を出さないのか?どうもワシには、この辺りが答えであるような“臭い”がする。

 

ⅲ)予備的に考えられるのは、新小岩を取り巻く駐車場付の【カーパチ店】の方に、一部のお客が流れてしまっておるんじゃないか?という疑いじゃ。

近い所じゃと
「キコーナ平井」(713台:江戸川区)
「エクスアリーナ東京」(1170台:墨田区)
「メッセ奥戸」(423台:葛飾区)
「オックス本一色(大野屋)」(683台:江戸川区)
「サンパレス大杉」(546台:江戸川区)
などの店が新小岩駅を取り巻く“衛星”のように点在しておる。

これらの【カーパチ店】の影響度合いはいかがなモノかは、各店の顧客遊技履歴とを照らし合わせるなどするしか、本当の実態は分からぬじゃろう。
じゃが現実問題、現在のところこれは不可能というものじゃろう。

※ひとつ気に成るのは、「こちら大江戸太陽会館」➡M&Aによって「キコーナ平井」なったばかりの影響度合いじゃ。
新小岩とは荒川+中川を車で越さないといけないとは云え、新店としての期待度は無視できぬものが有ろう。
げんに、先日の平日「キコーナ平井」を覗いたところ、元の「太陽会館」以上にお客が集まっておったからのぅ。

 

ⅳ)最後にとても大胆な仮説と成るが、機械性能が以前より低射幸性となって来ておる今日に至っては、【新小岩駅周辺の設置台数は、顧客支持率100%を既に切る程オーバー台数になっている】のではないか?という仮説の提示じゃ。
どうもワシにはそうとしか思えんのじゃが・・・

 

 

❺こうしてみてくると、《新小岩》という街はますます解読が難しくなってくる。

同様の事は、嘗てパチンコの盛んな駅と云われた、例えば《赤羽》《綾瀬》《葛西》など、必ずしも大ターミナルとは云えぬが割かし大きな駅前にも、当て嵌まるのではなかろうか?
余程のBIGターミナル駅周辺の大型遊技場でないと、「ぱちんこ」は朝から打つもんでは無くなって来つつあるのではないか??? こんなとんでもないことを呟きながら、新小岩駅のプラットホームから改めて街を眺めて帰ることと致そう。
冒頭に《新小岩劇場》の始まりハジマリ!とか申したが、なんか一抹の寂しさを覚えて黄色い電車に乗り込むことになろうとはのぅ。
でも、この新小岩が再び都内の遊技客を惹きつけることを信じよう。

 

▼隣地買収で徐々に店舗を拡大し続けた[エスパス新小岩北口駅前]

▼スーパーの地下と言うマルハンでも珍しい立地[マルハン新小岩]

▼あのダイナムが低貸しを入れずに勝負する[ダイナム新小岩]

▼アーケード商店街内立地の[Dステーション新小岩]

▼福島のアラジンさんが経営する[MAX1]

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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