第214回 【蝦夷の国=旭川 篇 全国平均上回る高稼働店揃う広告規制の厳しいエリア】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第214回

【蝦夷の国=旭川 篇 全国平均上回る高稼働店揃う広告規制の厳しいエリア】

 

 

 

北海道でも最も寒いと云われる上川地方、その中心に位置するのが旭川市である。
なにせ厳冬期にはマイナス20℃以下にもなるというからやはり凄いわぃ。

今世紀の初めよりワシも度々来てはおるが、漫遊記のため巡察する事は今度が初めてじゃ。
なにせ奥方がどこかへ連れて行かん事には“爆発”しそうじゃったから、層雲峡温泉にでも連れて行くついでに、駆け足で巡察を済ませねばならぬ。

ま、年に二度くらいは罪滅ぼしをせにゃならぬ事は、世の習わしじゃろうて。
とは言え折角旭川まで行くからには、遊技業の方もしっかり見て廻らにゃなるまい。さてさて朝7時前のエア・ドゥで旭川空港まで出立じゃ。

❶ 旭川市は北海道第2の都市じゃ。

とは言え、札幌がやがて200万人近い人口なのに対して、旭川は34万人足らずで札幌とは5.8倍の開きがある。
されど昔から旭川市民は札幌に対する“対抗心”の様なモノが非常に強いと聞いておる。
例えば札幌には〈北大病院〉〈札幌医大病院〉が有るのに対し、旭川にも〈旭川医大病院〉があり、こちらは日本初の心臓移植手術を成功させたとして大昔話題になった事を記憶しておる。
さらに、札幌の〈雪まつり〉に対して、旭川は〈冬まつり〉と云う様に、妙にイベントもなにかと重なって来る。特に《ラーメン》に関しては、札幌よりも旭川の方が“本家”の如きありさまで、旭川を訪れる観光客の多くも《ラーメン》を必ずといってよいほど体験して帰るようじゃのぅ。

それでは遊技場の方はどうなっちょるんじゃろう?これがまあ札幌とは非常に様相を異にしておる!

どう異にしとるのか?

1)北海道では当たり前に名前の挙がってくる筈の大手の店が無い!「ひまわり」「ハッピー」「ロイヤル」の店が、北海道第二のこの旭川に無い!というのは、チト驚きじゃ。
※「ひまわり」は実は早々と撤退している。

2)逆に道都=札幌には出店しない地元旭川の強豪の存在が目につく。「BONBON」「アルファ(α)」「トマト」「トーエー」などで、旭川市内の遊技客では大きなシェアを占めておる。店舗数でみても、旭川市内約30店舗の70%が、こうした地元企業の店で占められておる!

3)店の遊技台数の規模で見ても、旭川“外”から進出したマルハン、ベガスベガスが1280台、800台の店を1店舗ずつ展開しておるが、地元企業は「BONBON大町」の713台が最大台数で、せいぜい500~600台規模でじゅうぶん健闘しておる。

どうじゃ、これだけでも《旭川商圏》が、札幌を始めとする他の《釧路商圏》《函館商圏》《帯広商圏》《苫小牧商圏》などとはかなり異なる様相である!ということがお分かり頂けようかな。
ではいよいよ、久しぶりの旭川のパチンコ店巡りと参ろう。

 

 

❷ 実は、旭川では全くの新規店舗というのは、2007年夏の「マルハン旭川永山」(1280台)以来、この12年間というもの全く無いのじゃ。
これもまた不思議といえば不思議じゃろう。
あるのは閉店した店の居抜き出店ばかりじゃ。2007年以降の出店リストは…

a)「アルファ環状」(447台)     ※2008年。元は「ジャパン永山環状」という地元の店
b)「BONBON永山」(648台)      ※2011年。元は「ネバーランド」という強かった店の跡
c)「アルファ南6条通」(400台)   ※2011年。元は札幌企業の「メッセ」
d)「トーエー緑ヶ丘」(344台)    ※2014年。元は「ジャパン緑ヶ丘」という地元の店
e)「SLOT Clubイーグル旭川」(386台)※2014年。元は「DOME」➡「BIG SLOT」➡「イーグル」

といった具合に、閉店する店の資源を有効活用する、実にエコな“リサイクル出店”である。まことに自然豊かな旭川らしいのぅ。

総じて云えることは、閉店した店の後釜に入店するのも、やはり【地元企業】であって、全国大手や札幌企業ではない!ということじゃ。
※上記e)だけは札幌のイーグル殿であるが、元の「BIG SLOT」を経営していたのが札幌の高木殿の企業であるため、札幌どおしの取引という事じゃ。
まして『イーグル』(㈱正栄プロジェクト)は2000年から、今の「ベガスベガス」の隣りで「イーグルWITH」(当初528台)という店を先にやっておったので、このWITH店を閉店とほぼ同時に、e)に“移転した”と解釈する事もできるわけじゃ。

どうじゃ、語弊のある云い方かも知れぬが、“旭川ナショナリズム”と呼んでも決して見当外れとは云えぬ如き、旭川地元勢の“結束力”の強さを感じるではないか。

 

 

❸ さぁて、何年かぶりに旭川巡りを始めようか。今日さっと廻るのは、以下の8店舗じゃ。

➀「マルハン旭川永山」(1280台)※2007年に華々しくデヴュー。旧マルハン旭川(480台)を閉店すると同時に旭川一の規模でgrand open
②「ベガスベガス旭川」(800台)※2006年に華々しくdebutするも、➀にその翌年に1.5倍の規模で“ぶつけられ”“苦戦を強いられる。
③「BONBON永山」(648台)   ※2011年に「ネバーランド」跡を全面改装して入店。
④「SLOT Clubイーグル」(386台)※2014年に同じスロ専だった「BIG SLOT」を全面改装して入店
⑤「アルファ豊岡」(500台)  ※旭川方面組合理事長の『αグループ』を代表する店
⑥「BIGトマト豊岡」(623台)  ※地元強豪トマトgroupを代表する店の一つ
⑦「夢屋豊岡」(344台)    ※平成元年に夢屋に替わり、ちょうど30年経過
⑧「トーエー神楽」(548台)  ※2001年にできて18年に成ろうとするトーエー企業としては一番新しい店舗

※上記の8店舗以外にも⑨「ダイナム旭川近文」(440台)、⑩「BIGトマト南」(704台)も是非とも廻りたかったが、時間の関係で割愛せざるを得ない事をご容赦願いたい。

上記の8店舗を選んだのには、それなりの理由がある。
それなりの【ドラマ】があるからじゃ。年代順に参るとするか。

まずは2001年の12月の出来事から。
⑧トーエー神楽、⑨ダイナム旭川近文、⑩BIGトマト南の3店はほぼ数日おきに連続grand openしたことを覚えておられる方は、余程の“旭川つう”であろう。
この旭川にとっては前代未聞の出来事であった訳である。

当然ワシも翌2002年に早速巡察に旭川に参った。冬は氷の道で歩けぬゆえタクシーでこの3店舗を廻った記憶が有る。
その時タクシーの運ちゃんがオモロイ話をしてくれた。それは何と、この3店舗で計4名の自殺者が出た!という“耳を疑う”ような話しであった。
まさかとは思いながら、BONBONの石川社長に真偽を確かめるべく電話してみた。
石川社長曰く、それはこの3店舗の設備・機械関係で仕事が取れなかった業者が、わざとタクシーに乗って“自殺情報”を観て来たかのように流しているらしい!というものであった。

自殺情報が各店ごとにけっこう具体的であったので、すっかり真に受けてしまいそうじゃった想い出じゃ(笑)。
⑧⑨⑩の3店は、そんな偽自殺情報にもめげず、今日も盛業である事は云うを俟たない。

 

 

❹ 次のドラマは➀マルハン旭川永山 vs ②ベガスベガス旭川の出来事じゃ。

2007年から2008年にかけては、北海道全域で【マルハン vs ベガスベガス】の宿命的とも云えるスクラッチコンペが展開されておった。
スタートholeは函館港地区あたりじゃったろう。
2003年に出来た「マルハン函館港」(960台)の1km南に「ベガスベガス函館吉川」(当時1152台)が2008年に“ぶつかって行った”出来事じゃった。

同2008年には、札幌清田区でも同様の“事件”が起こった。
1999年に北海道第一号マルハンとして絶好調であった「マルハン美しが丘」(当時973台)から300m南の同じ国道36線沿いに、2008年「ベガスベガス美しが丘」(当時956台)を“ぶつけていった”のである。

ここまでされると、さすがのマルハン殿も“怒る”というものじゃろぅ。
ましてベガスベガスの北海道責任者が、元マルハンの石田エリア長(※現:常務)とくれば、よけいマルハン殿の“鶏冠に血が昇る”のも無理は無かろうというものじゃ(笑)。

実は2007年に、今度は➀「マルハン旭川永山」が1280台の規模で、②「ベガスベガス旭川」に“襲いかかった”のにも深い理由(わけ)があったのじゃ。
元々マルハンは早くも2002年には現在の永山2条よりは遥か南の日本製紙の駐車場を借りて480台の規模で営業為されておった訳じゃが、いかんせんパチンコの立地としては良くなかった事もあって、“鳴かず飛ばず”の状況であったのじゃよ。
そこで移転先を探しておったところ、たまたま「ベガスベガス旭川」の北方に広い土地が見つかったので、勇躍、引っ越しを決行されたというわけなんじゃ。

ま、かくなる経緯があって、2007~2008年にかけては、道内アチコチで【マルハン vs ベガスベガス】という構図が出現し、ここ旭川でも御多分に漏れず両者の“戦争”が勃発したというドラマなわけじゃわぃ。

 

 

❺ 最後に、③BONBON永山、④SLOT Clubイーグルのそれぞれの“大逆転劇”にふれて今度の巡察レポートのお終いと致そう。

③「BNBON永山」にあっては、そこそこ繁盛店であった「ネバーランド」が何故か閉店してしまって、その後どうするのかな?と思っておったところ、手堅い営業形態でテコでも動かぬようにみえるBONBON(=幸福商事㈱)の石川社長が、手を挙げて後釜として入店されたという経緯がある。
同社は旭川市内に最強の「大町店」(713台)と、小型の「豊岡店」(292台)の2店舗で強力な地盤を築いてきて、一切他の店舗には目もくれぬ様相であったが、さすがに旭川のメインストリートである国道39号線沿いの永山方面は“抑えておく”必要が有ると判断されたのか、ほんと何十年ぶりかに新規出店されたのがこの③という訳である。

ところが旭川では“泣く子も黙る”BNBON殿と云えど、何十年ぶりかの出店に慣れなかったのか、当初はけっこう苦戦気味に営業をスタートされたと聞いておる。
しかるに、そこはやはり天性の営業センスの持ち主であられる石川社長のこと、今回久しぶりに店を覗かせてもろうて、BONBONらしい高稼働店に持ち上げられておるのを拝見し、さすがだのぅ!と驚きと共に敬服仕ったしだいである。

④「SLOT Clubイーグル」についても驚きじゃ。
立地的には最高とも云える場所に在った旧:「ドーム」が閉店した。
その後札幌でいち早く4号機時代に500台弱のスロ専を開設された「BIGスロット」でもって、スロ専には定評ある筈の高木殿が、旭川でも中型スロ専として進出されてワクワクしたものじゃ。

じゃが、旭川は札幌とは勝手が違うのか営業的には“鳴かず飛ばず”であった。
口の悪いものはここの立地のセイにしたりもした。
じゃが高木殿の跡にイーグルの美山殿が当時流行の【クラブイーグル】スタイルに斬新オシャレに大改装されてからは、見る暇が無かった。

今回grand5年目にして初めて店を観させてもろうたが、いやはや大変な賑わいではないか!平日の日中でも5割以上の客付きということは、土日はもっと繁盛しちょるのではあるまいか。ここも感服仕ったわぃ。

 

 

❻ 今回の巡察では重大な事実を確認することができた。

旭川方面遊技場組合は、道内5方面の連合組合の中でも、最も自主規制の厳しい方面として知られておる。
所謂《イベント》類を始めとして広告規制も道内一の厳しさである。
そんな中で、さぞかし日々の営業は苦しいものが有ろうと予想して参った訳じゃ。

しかしあにはからんや。
平日の火曜日の昼だというのに、今日廻った店は、ほぼどこも全国平均よりは良い稼働をしておるではないか!これは驚きである。
【規制が厳しくなる=稼働も落ちる】ではない!という事を如実に物語っておることを発見し、はるばる旭川くんだりまで出かけて来た甲斐があったというもんじゃ。

ラベンダーの咲き誇るこの頃、旭川の道路沿いにもラベンダーの植え込みが多くみられて、爽やかな香りを嗅ぎながらの巡察も、また楽しからずや。
ワシが仕事をしておる最中にゆっくり温泉に浸かっておった奥がねだる故、夕張メロンを仰山買っていかねばならぬことに、トホホじゃわぃ。

 

▼全身黒色のネバーランドから見事変身に成功した「BONBON永山」

▼スロ専スタイルで成功した「clubイーグル旭川」

▼札幌以北では最大規模となる「マルハン旭川永山」

▼後からマルハンに”被せられた”格好になった「ベガスベガス旭川」

▼全国有数の厳しい自主規制ながら、組合を引っ張る理事長のお店「α豊岡」

▼旭川の強豪group=「トマト豊岡」

▼30年も生き続ける、お馴染みのカラーの「夢屋豊岡」

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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