第237回 【相模の国=横浜駅西口 (再・篇)2年前の視察後の検証】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第237回

【相模の国=横浜駅西口 (再・篇)2年前の視察後の検証】

 

 

 

まさか2年前と全く同じように、新年の最初の号として、再び横浜西口を取り上げるとは、偶然のイタズラにしては出来過ぎておる。

2年前の年末は「123横浜西口」(657台)という“隕石”が大阪方面から墜ちてくるという極度の緊張感の中で、既存各店は身構えておったものじゃ。
今年の場合はそういった強烈な予報は入っておらぬ。
しかし、今年も西口に小型の隕石が降って参った。スロ専の「STELLA」(183台)が昨年末27日の新規オープンじゃ。
この店を観てみるうちにこの2年間の西口マーケットの変容にいささか驚き、筆を執ってみる事に致す。
※復習として、この横浜西口一帯の地名は〈南幸〉である。

 

 

❶ 実は横浜西口の店舗構成やら、設置台数は《2年前と殆ど99%変わっておらぬ!》。

“123隕石”があれ程強烈な爆発を起こしたにもかかわらずじゃ。
これこそが、逆に驚くべきことではあるまいか!!変わった事と云えば“予想した通り”「ORIENTAL PASSAGE」が撤退した事と、今回「ステラ」に替わった前の「007」が撤退したことだけじゃ。
このわずかな変化が有ったとはいえ、西口市場には全く何の影響も及ぼしてはおらぬ。99%変わっておらぬ!!と云うのはそういう意味においてじゃ。
いったい、この現象を如何に理解すればよいのか?これが今号の最大の課題である。

ジャスト2年前の(146号)に於いて、ワシは3つの問題を提起した。今回これを再度引っ張り出してみる。

ⅰ)“上野ぱちんこ村”以上の集積である“南幸ぱちんこ村”の勢力図が大幅に書き換えられるのか。
ⅱ)「123」を加えた南幸ぱちんこ村が、〈関内・伊勢佐木町エリア〉にいっとき奪われた“横浜の覇権”を奪還することができるのか。
ⅲ)都筑区、瀬谷区などの横浜市郊外のベッドタウンにできた郊外型超大型店の影響で、地盤沈下が否めなんだ横浜西口の“復活”はあり得るのか。

上記の2年前の問題提起に対し、今改めて回答を出すべき時であろう。

◆回答ⅰ)南幸ぱちんこ村の勢力図は大きく変わった!
◆回答ⅱ)2年前と較べ関内・伊勢佐木町の集客力も落ちたので、覇権の奪還とはいかず、“痛み分け”といったところか。
◆回答ⅲ)都筑区のベッドタウンど真ん中にあるセンター北「ともえ」や、嘗て神奈川最強といわれた「マルハン都筑」の強力な集客力は衰えない。「123横浜西口」の強力な加入にも拘らず、横浜駅前立地の“復活”とまではいっていない。

いきなりベートーベンの第5の様な“主題”から入ってしまったが、年頭の読み物としてはこの方が読まれるカタの時間の節約となって良いのではなかろうか。

 

 

❷順次ワシの見方を述べさせて頂く。

◆「123」の延田殿は実にうまく横浜西口に上陸なされた。
同じ神奈川県の座間への2012年の出店の際は、座間マーケットに対する“巨大隕石”とは成り得ず、1000台級の大型店が1軒増えた、といった評価に留まったと思われる。
座間の場合は2008年のパチンコMAX機《牙狼》と共に強烈な稼働を付けていた「デルーサ・ザMAX」(当時666台)の牙城を崩せなかった。
そればかりか2014年には「スーパーD’STATION座間」(1060台)、2017年には「メガGAIA座間」(1176台)といった後発組が相当強烈であったため、延田殿の影が薄く感じられてしまう!という“時の流れ”が大きかった。

然るに横浜西口の場合は、延田殿を“後方から捲りにくる”対抗馬は遂に現れなんだ。おまけに3年間は《認定機》として使用できる機械を座間店から持って来れるという“超幸運”にも恵まれた。
この「123」に対し、“闘志をむき出しに”、“徹底対抗”為されたのが「PIA横浜モアーズ」(768台)であった。
結果、「123」と「PIA横浜モアーズ」とが、1番、2番を入れ替わりながら定着してしまい、他の会社は有力な特効薬が見つからないまま、この2年間を過ごしてきた事になろう。

ここで改めて横浜西口のメンバー達をご紹介致そう。

【宮本ビルの系列】
➀「横浜西口KING」(253台)   ※1959年創業で60年の伝統を持つ老舗中の老舗
②「SLOT KING横浜西口」(256台)※➀の2・3階を使用。元は自社の飲食店
③「KING EX」(332台)      ※エスカレータ付きは、西口では、この③と⑦のみ
④「SUPER SLOT CLUB Z」(205台)※1階がぼぼジャグラーフロアという個性的スロ専

【東真商事の系列】
⑤「ポパイ」(628台)      ※➀と共に横浜西口の元祖格の店
⑥「SLOTポパイ」(222台)    ※元「clubニューヨーク」跡に居抜き出店

【マタハリ系列】
⑦「PIA横浜モアーズ」(768台)  ※横浜モアーズのB1FがP、B2FがS。2005年入店より15年目に突入する。
⑧「PIA横浜西口」(241台)     ※元「プリンス」跡にPIAが居抜き。

【延田エンタープライズ系列】
⑨「123横浜西口」(657台)※元:三井住友信託銀行の跡のビルに居抜き出店

【その他の企業】
⑩「VASARA」(197台)    ※地下のスロ専で、経営者は、畑違いの税理士さんとか。
⑪「STELLA」(183台)   ※元々神奈川県の企業が、「007」跡を居抜き出店

という訳で、➀~⑥の店舗の稼働が、⑦⑧⑨の頑張りによって目に見えて落ちて来たというのが実感として感じられる。
この事に対し、単に《稼働が落ちたですね!》でサラッと述べるだけでは元も子もなく【どうして?】にまで踏み込まないと、巡察する意味が無いというものじゃろぅ。

そこでワシはこう思う。
横浜西口は地政学上の特殊な理由により、遊技業や飲食業、更には物販店舗(ex.ドン・キホーテ、VIVRE、東急ハンズ)のメッカの如き場所である。
この辺が東京駅とは根本から異なり、むしろ大宮駅東口に似ている面が多いかもしれぬのぅ。
地名的には〈南幸町1丁目〉に遊技場を構えるという事は、それだけで神奈川県のステータスのようなものじゃったろうし、また儲けの幅も大きかったのであろうと推測する。

また過去30年間、「ポパイ」以外には他県からの出店が一切無かった(!)という経験によっても、《さほど大騒ぎしてバタバタする必要はない》との認識が、既存店には強かったのではあるまいか。
しかし現実は、⑦と⑨が強烈なコンペを繰り広げるうちに、他の9店舗の影が薄くなってしまったと思われる。
本来こうした展開予測をした上で、既存店も自店の個性化を必死に追求しておくべきではなかったか・・・

 

 

❸ こうした中で、ふと目に着いたのはスロ専の④「Z」である。

2年前に⑨「123」が出てくるまでは、横浜西口で最も強烈な2階建てのスロ専であった記憶が強い。
今回視察してみて、1階フロアがほぼ《jugglerフロア》と成っているのを観て、⑦と⑨の攻勢に対し、研究された後の結論がこうだったのか、とシミジミ感じ入った。
謂わば“捨て身の戦術”である。今年いっぱいで高射幸性SLOTが完全に市場から無くなる状況を見据える時、この④「Z」の選択がプラス方向に好転するのか?大変興味あるところである。

もう一つ気付いたことが有る。⑧の「PIA横浜西口」は元:「プリンス」というホールが止めた時、マタハリー殿が“防衛出店”の意味で出された店だと理解しておる。
2年前の⑨「123」出店時は213台の1パチ専門店だったが、今回見てみると241台に増台されておる。
おそらく⑦の「モアーズ店」の好調の余波で、1パチの方も更に増やせると判断されたのであろう。

 

 

❹ こうして改めて横浜西口を歩いてみて、フト気付いたことが有る。

⑨の「123」ができたホンの3年前までは、JR横浜駅の北口の⑦「PIA横浜西口」と、相鉄横浜駅側の➀~⑥(&⑩⑪)の8店舗とは、同じ“横浜駅西口”と云いながらも、案外“別々のプチ商圏”として成り立っておったと思うのじゃ。
何故なら⑦だけ“ポツンと”離れておって、相互には約300mの歩く距離があったからじゃ。

ところが3年前に➀~⑥の集団の中に⑨「123」が参入してからは、⑨と⑦との直接の行き来が生じてしまい、➀~⑥(+⑩⑪)の8店舗は“素通り”されてしまう傾向が強くなったのではあるまいかのぅ。
『漫遊記(224号)』の【池袋(前篇)】で取り上げた《楽園池袋とマルハン・YASUDAに挟まれた、サンシャイン通りが空洞化していった》構図と、どこか似てはいまいか?! ホンマにこうしてみると、マーケット構図がどのように変化するのか?は余人のナカナカ想像のつかぬところで変化していくものだ!!とシミジミ感ずる次第である。

どうやら⑪「ステラ」の参入によっても、上記の構図に何ら変化は無かったようじゃな。
ま、ここは、将来〈相鉄横浜駅前〉の再開発が進み、〈西口五番街〉が大きく変化するのをジックリ待つと致そうか…。

▼「007」の跡に入店した「SLOTステラ」

▼駅からは一番遠いものの、出店以来大健闘の「123横浜西口」

▼いま建設中のJRビルができると、更に通行量が増える「PIA横浜モアーズ」

▼二面道路に面し、入り易さ抜群の「ポパイ」

▼西口最高の視認性の「SLOTポパイ」

▼「123横浜西口」の真隣で健闘する「スーパーSLOTクラブZ」

▼エスカレータ附きの「キングEX」

▼横浜西口KING&スロットKING

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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