第240回  【武蔵の国=武蔵境・三鷹 篇 駅を跨いだドミナント戦略の今】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第240回

【武蔵の国=武蔵境・三鷹 篇 駅を跨いだドミナント戦略の今】

 

 

 

新年早々、またまた“灯台下暗し”とかで、この『漫遊記』では中央線沿線をあまり取り上げてこなんだ(!)事に気付いたしだいじゃ。
新宿駅から僅か20分で行けるもんじゃから、“漫遊”という感じがせなんだからじゃろう。

じゃが、昨年盆前の「メッセ荻窪」に引き続き、年末デカイ“花火”が中央線沿線に“打ち上がった”。
「メッセ武蔵境」(907台)がそれじゃ。
JR中央線で快特の停車しない〈武蔵境駅〉北口に巨大な立駐が上に乗っかった大型店が出来上がるとは!誰しも想像できなんだであろう。
しかも此処は東京都内でも富裕層の多く住まわれておる〈武蔵野市〉である。
今から9年前に三鷹駅北口に「テンガイ三鷹店」(700台)が出来た時には、“武蔵野にパチンコはいらない!”という住民の反対運動が起こり、店が出来る前にぎょうさん幟旗が立ったもんじゃが、さてさて今回のメッセ殿の場合はどうじゃったのか?ささ、早ぅ電車に乗って出立じゃ。

 

 

❶ 東西に真っすぐ延びる中央線を挟んで、おおむね北側は武蔵野市、南側は三鷹市という具合にうまく分かれておる。

じゃがよく見ると、両市を隔てるJRの駅である〈吉祥寺駅〉〈三鷹駅〉〈武蔵境駅〉の3駅は、みな《武蔵野市》の領地なのじゃ。
こりゃまたどうしたことかの?但し、〈三鷹駅〉だけは、北口が武蔵野市、南口が三鷹市というように、駅を挟んで行政区が替わってしまう。
因って北口の「テンガイ」出店の際には大きな反対運動が起こったのに、南口の「GAIA」や「メッセ」に店名変更してgrandする際には、ちっとも反対運動は起こったという記憶は無い。
それ故、こたびの「メッセ武蔵境」のgrandに当たっても相当激しい反対運動が起こるのか?と心配した訳じゃが、どうもこの心配は杞憂に終わったようである。
おそらくビル内に24時間営業の〈スポーツジム〉と〈インターネット・コミックの快活CLUB〉を入店させるという複合ビル構想が、住民の理解を得られたからではあるまいか。まずは、ヤレヤレというところじゃ。

さて早速店内を覗かせて頂くとしよう。
1階パチンコ、2階SLOTとも、全台〈楽パス〉で玉積み・コイン積み無し(!)という非常に勇気のあるスタイルじゃな(※但し、1階の大海4のコーナーだけは、何故か玉積みと成っておる!?)。
また1・2階にテナントスペースを設けた結果、遊技空間の方は多少長細い“台形”のスペースとなっておるのぅ。
近年稀にみる室内空間のとり方ではないかと考える。

そこで1年前にgrandした「メッセ西葛西」と比較してみようと、フト考えた。
今回の武蔵境店の敷地面積は約815坪、対して西葛西店は約660坪。
敷地面積では武蔵境の方が1.2倍強広い!設置台数でみると、武蔵境店は2フロアで907台に対し、西葛西店は1フロアで1007台という事で、武蔵境の方が“感覚的に”ユッタリしていることが感じられるのではなかろうか。
もちろん武蔵境店は外部テナントへの200坪ほどの賃貸スペースを割いてはおるが、それでも実際店内をみれば、喫煙スペースも複数個所に充分とっていて、やはり武蔵境店の方がユッタリ感じられることは間違ってはいないであろう。
こりゃメッセ殿の営業力をもってすれば、成功するのは理の当然と云えるのではなかろうか。

ついでに武蔵境店の上に積み上がっておる【立体駐車場】と【バイク・駐輪場】についても一言。
「メッセ西葛西」の場合は、「パラッツオ葛西」(744台、駐車222台)を十分過ぎるくらい意識されて立駐を全く同台数の222台分確保されたという経緯がある。
しかし実際に蓋を開けてみると、西葛西の場合、案外車で来店されるお客はさほど多くなくて、222台で十分足りておる(!)と聞き及ぶ。
さすれば「メッセ武蔵境」の場合も車の駐車台数は約300台分確保されたとはいうものの、案外その台数で十分足りるのではあるまいかのぅ。
ただ注目すべきは、「メッセ武蔵境」の場合、自転車駐輪場を1階に約300台、また立駐3階にバイク置き場を約50台分確保されたという点である。
このあたりは、「メッセ竹の塚店」での経験が十分に活かされている気がするわぃ。

 

 

❷ さて、メッセの出店したJR武蔵境駅前の他の遊技場は、いったいどう成っちょるのじゃろう?

武蔵野組合の嘗ての組合長を務められた「ハッピー」殿が閉店された今となっては、「メッセ」以外には、「ダイナム」(324台2フロア)、「ジャンバリン」(295台3フロア)の2店舗のみとなっておる。
「ダイナム武蔵境」は、「メッセ」殿の真向い(!)で、昔から高稼働の名店である。
「メッセ」のような最新式の大型店ができてしまった今と成って、却って「ダイナム」のような“駅前の小型店”の魅力を十二分に出せる位置関係と成っておる。
こりゃまた痛快じゃのぅ。年末の29日にダイナム殿を覗かせてもろうた感じでは、非常に良くお客が入っておられる。
こうでなくちゃ、日本のパチンコはいかんわぃ!

「メッセ」から歩くこと30秒の商店街の中に、「ジャンバリン」殿は(小型ながら)立派な建物を構えておられる。
「ダイナム」殿と違ってメッセの真向いではない故に、今後の営業にひと工夫が必要となってくるのではあるまいか。
というのも、「メッセ武蔵境」のような“強力な”大型店が出て来た場合、その影響を受け易いのは、むしろ少し離れた店の方だという経験則が存在するからである。
個性あふれる機械の配置とか、営業手法とかが展開される事を期待すると致そう。

それにしても今日(1/19日)、grand後再び「メッセ」殿を覗かせてもろうたが、成人式の後と云う事もあってか、凄まじい客入りじゃのぅ。
2階SLOTなどは昼過ぎで95%の稼働率じゃ!恐れ入った。
ほぼ900台全台が玉・コイン積み無しというのが、ここまで受け入れられるとは(!)チト想像を超えておったわ。

 

 

❸ ところで、武蔵境駅前でこんなにもお客が集まるとなれば、却って東隣の〈三鷹駅〉の方と、西隣の〈東小金井駅〉の方の遊技場はどうなっちょるのか?気に成るのが当然というものであろう。

まずは話題の『メッセ』殿が2店舗連ねておられる〈三鷹駅〉の方から見て廻る事にしよう。
オッこの両店もようけ入っとるのぅ。「メッセ三鷹」(702台)、「メッセ三鷹新館」(525台)で計1227台という“規模”を前面に押し出す作戦じゃな。
たしかにJR快特や中央本線特急の停車する〈三鷹駅〉よりも〈武蔵境駅〉の方が設置台数で上回るという事は、常識的には有り得ないからのぅ(笑)。
じゃがご存知の様に「新館」の方は、元々「GAIA三鷹店」だったものを、7年半前にGAIAから営業権を買われたみせである。
隣どおしのビルゆえ、GAIA撤退物件をそのまま放置する事など有り得ない事は当然といえば当然じゃろぅ。

じゃが隣どおしのビルとは云え、両ビルは階高のタッパが合わないため、壁をぶち抜いて一つのビルとして運営する事は諦めざるを得なかったと聞き及ぶ(※実は両ビルの所有者は同じホールダー会社なのだが…)。
このため1店舗で907台の「メッセ武蔵境店」の方が、ボリューム的にはどうしても大きく見えてしまう(!)という“贅沢な悩み”を、メッセ殿は抱えておられると思う。
この辺りの事情もある故、今後三鷹のメッセ客が、武蔵境店の方に移動してしまわないか(?!)という点には、十二分に気を付けてゆかねばならない事を肝に銘じておこう。

三鷹駅の遊技場と云えば、北口(※つまり武蔵野市がわ)目の前に聳える「テンガイ・三鷹」(700台)も忘れるわけには参らぬ。
9年前に周辺住民の反対運動に遭いながらグランドした頃が懐かしい。
ほんの3年前まではこの福岡の㈱テンガイ殿は、関東に計4軒の店を展開されておった事をお忘れのカタも多いのではなかろうか。
千葉・野田市、東京板橋、横浜綱島にも店を出しておられたもんじゃが、今はここ三鷹駅北口の一軒と成ってもうた。
野田市の店などは、つい最近HOLLYWOOD殿に営業権を売却されたばかりで、その店は昨年末27日に「HOLLYWOOD七光台」(640台)としてgrandしたばかりじゃ。

この「テンガイ・三鷹」で優れているのは、地上4階建てのビルの地下階は広々とした駐輪場に成っておる事じゃ。
恐らく当時の住民反対運動もあって、駐輪場を付置することは〈MUST〉だったのじゃろう。
設計した㈱アルファイの窪田先生とは旧知の仲で、ワシと同い年じゃ(笑)。
さぞ市役所との折衝でご苦労なされた事であろう。
この店が出来たのが、丁度南口の2軒が2010年と2012年に次々と『メッセ』に看板が塗り替わる“中間”に当たった事も有って、世間の注目はスッカリ南口の『メッセ』の方に行ってしまった(!)というアンラッキーであったのかもしれん。開店以来一度もトップになれずじまいで今日に至っておる。
そろそろ10年目に近づいてくる故、ここで“九州モン”の、ど根性を見せて貰いたいものじゃ。

 

 

❹ 最後に、武蔵境駅の西隣の〈東小金井駅〉の南口に1軒だけの営業で踏ん張っておる「GAIA NEXT東小金井」(420台)の帰趨も気に成るところ、もう一度戻って覗いて参ろう。

元は「GAIA」の屋号で16年前から営業されておるものじゃが、「メッセ武蔵境」のgrand openを相当意識されたとみて、昨年2019年のGW前に「GAIA NEXT」に屋号も変え、絨毯敷きに変更なされて、“対抗心”バッチリじゃ。
さすがは天下のGAIA殿、営業力ではメッセに負けぬ技量と根性をお持ちとみゆる。
小金井市の東端で、モロ武蔵野市と商圏が被る故、900台級のメッセは、「GAIA」にとっても一大事の出来事であるのじゃろう。
その証拠に、昨年末29日に、grand後はじめて武蔵境を訪れた際、GAIA殿のティッシュ配りを、武蔵境駅の北口で、モロやっておられたのが非常に印象的であったぃ。

これからジワリジワリと「メッセ」の影響が小金井市にも及ぶことは必定なので、ここは持ち前の、ど根性で営業に工夫を凝らして頂けることと期待する。

 

▼1、2階に24時間営業のテナントを入れて絶好調の「メッセ武蔵境」

▼メッセ武蔵境の真向いで稼働が全く落ちない「ダイナム武蔵境」

▼武蔵境商店街の中にある老舗「ジャンバリン」

▼三鷹駅南口に2棟並ぶ「メッセ三鷹」は計1227台

▼三鷹駅北口の「テンガイ」。B1F~4Fの本格的なビル

▼武蔵境の一つ西の駅前の「GAIAネクスト東小金井」

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

メッセージを残す

メールアドレスが公開されることはございません。