第241回【陸奥の国=会津若松市 篇 強豪3社で繰り広げる福島最大級コンペ】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第241回

【陸奥の国=会津若松市 篇 強豪3社で繰り広げる福島最大級コンペ】

 

 

 

2016年6月に、会津、喜多方を巡察してより、はや3年半になる。
なにせ江戸より遠いもので、当面来ることも無い(!)と思うておった(※この『漫遊記(85)』ご参照あれ)。

じゃが、昨年末から福島県最大のパチンココンペが、この会津で始まった(!)と聞いたからには、少々遠くとも出馬せざるを得まい。
という訳で今日は会津若松に参っておるという次第じゃ。

しかし江戸に戻るのに、新幹線で乗り継いでも3時間半かかるとは(!)。
今どき新青森から江戸に戻る〈はやぶさ〉を使うよりも、まだ時間がかかる。
さてさて如何なる“戰さ”が繰り広げられておるのじゃろう。

 

 

❶ 3年半前の『漫遊記(85)』では、地域一番店の「ダイエー町北町」(875台)を観させてもろうた後、二軒仲良く隣接する「ダイナム会津若松」(480台)と「マルハン会津若松」(472台)を比較検討させてもろうた記憶が有る。

今回は「ダイエー町北町店」前の国道49号線沿いがBIGコンペの場所となる。
会津若松駅から北へ僅か車で5分ほどの場所じゃ。

という訳で、今日観て廻るのは…
➀「BIGつばめ会津若松」(1039台)※昨年末27日にgrand open。『つばめ』として会津初進出!
②「ダイエー町北町」(875台)  ※元々は会津若松地方の一番店であったが、➀の進出によりはてどうなるのか?
③「マルハン会津若松一箕(いっき)」(560台)※➀の東で、僅か80m位の距離。2011年8月出店
この3店のみである
(※本当は3年半前と同じ店を全て見て廻りたいのじゃが、夜は別の予定が有る故、江戸に戻らねばならぬのでご容赦)。

➀の新店が、単なる大型店の新規出店に留まらぬ訳を、これから話そう。
福島県のいわき市(浜通り)が発祥で、現在は郡山市(中通り)に本社を構える『つばめgroup』は、県内では㈱二ラク殿に次ぐ県内大手企業である事は、先刻ご承知の事であろう。
②の『㈱ダイエー』は元々は会津出身の企業ながら、東京、千葉、宮城にも店舗展開され、現在の本社は東京都中央区と成っておる。
12年前の2007年12月に突如約600億円強の負債を残して、民事再生手続きに入った事は、いまだ記憶のどこかに残っておるのではあるまいか。

そしてこの『つばめ』の禹社長と、『ダイエー』の金井(旧)社長とは大の仲良しとして、《お互いの営業エリアには出店しない!》という“暗黙の了解”が存在しておったのである(※ワシも17年前程に偶然、韓国仁川空港のラウンジで、このご両人がゴルフから帰国される際にバッタリお会いした事がある(笑))。
ところがじゃ。
たしか2001年頃じゃったか、突如『ダイエー』の金井殿が、いわき市の平(たいら)地区に「ダイエーいわき」(740台)を出店した頃から、どうも様子が変わって参った。
当時の金井殿の心境を察するに、《「ダイエー」と「つばめ平」の2店で、間にある「二ラクいわき神谷」「二ラク平」、「マルハンいわき」「ダイナムいわき平」の4店を挟み撃ちにしよう》というモノであったのではあるまいか。
他方『つばめ』の禹社長の気持ちとしては、《金井先輩がいわきに出店された以上、ここはじっと甘受する他あるまい》という感じでは無かったろうか。

結局この「ダイエーいわき」は約7年強営業したものの、民事再生手続きに入った後も不振の為、2008年末に閉店してしまった。
その結果、金井殿と禹殿との仲は、悪くなる事は無かったというべきかも知れぬ。
ただ、禹社長からすれば、自分の本拠に「ダイエー」が攻め込んできた(!)という記憶だけは、消えることが無かったのではあるまいか。

 

 

❷ 上記の如き“前史”を経ての、今回の『つばめ』の会津への“攻め込み”である。
仮に金井殿が現在の『ダイエー』の指揮を執っておられるのであれば、これまた“ひと悶着”が起こったやも知れぬ。
しかし、現在のダイエーは、金井殿の次女の婿殿が指揮を執っておられると聞き及ぶ。『つばめ』の禹社長からすれば、見ず知らずの“他人さま”ということになろう。よって、20年来に及ぶ嘗ての“紳士協定”は、効力が消滅しておる(!)と断じても、誰も反対致すまい。

「BIGつばめ会津若松」の出店した場所には、元々地元の「ワールド」という400台の店が経っておって、3年半前に観た感じでは、そこそこ流行っておった記憶が有る。
1984年と云うから昭和58年の創業である。
その後2011年にマルハンが直ぐ近くに出店して来るまでは、随分と繁盛して儲けられた事と推測致す。
この店を原動力に、東京世田谷の千歳烏山や、埼玉・幸手など、抜群の立地を見つけて関東展開も抜かりなく為され、この3店はほぼ全て繁盛店であったと記憶する。

ところが一昨年の2018年5月に、突如この3店全てを㈱遊楽group=『ガーデン』の密山殿に売却されてしもうたのである。
『ガーデン』殿としては、地元埼玉県の幸手に念願の進出もできるし、なによりも新規の出店場所が無いといわれる、世田谷で京王線の〈千歳烏山駅〉前に店を設けられる(!)という幸運を手に入れられたわけじゃな。
ところが、会津の「ワールド」の方は、正直言って営業に進出為さる気持ちは更々無かったと思われる。

そこで(!)というタイミングで現れたのが『つばめ』殿という訳じゃ。
誰とは申さぬが、この両社を繋いだカタのセンスの良さには、舌を巻くほかあるまい。
『つばめ』殿は、4カ月程「ワールド」のままで営業されたものの、急遽買われた建物を解体され、全く一から新規に1039台の超大型店に造りかえられた、というのが事の推移である。
勿論この台数規模は、会津地方でダントツの大きさとなる。
という事で、昨年12月27日にgrandなされた「BIGつばめ会津若松店」は、ちょうど「ダイエー」と「マルハン」との間にデ~ンと“割り込む”カタチと相成った次第である。

 

 

❸ それでは早速、上記の3店を見比べてみようではないか。

「BIGつばめ」はP504台、S535台というように、SLOTの台数の方が多い(!)。
にも拘らず、大型立駐から降りて入店するメインの入口には、パチンコの〈大海物語4〉をドーンと設置して、〈海〉で“勝負”しておる。
これがまたとてもよく客付けに成功しておって、いささか驚きじゃ。
よく考えたら海と全く接触することの無い《会津地方》にて、〈海〉で人気を取るちゅうことは大変な事ではあるまいかのぅ。
いや、これは恐れ入った!並の営業力の会社が、これと同じことをやろうとしたら、この数年間は大概“失敗”してきておるからである。
まさに「マルハン」「ダイエー」に対して、ど真ん中、時速155㎞の“直球勝負”じゃな。
とまれ、『つばめ=㈱中原商事』の会津初進出は、成功裡に始まったと断言して相違無かろう。

となると、気になるのは“迎え撃つ”側の『ダイエー』殿と『マルハン』殿の動きじゃ。
Grand open直後の正月営業は観に来る事が出来なんだのじゃが、今は至って“平穏”じゃ。
2016年頃からこの業界も一般社会を見据えた広告宣伝に注力しておるようじゃ故、嘗ての様な“対抗心剥き出し”の販促手法は見られなくなったわぃ。
随分と“大人に”なって来たものよのぅ。
たしかに対抗心を剥き出しにされた方が、ヘビーなユーザーの心には刺さるのじゃが…(笑)。

『マルハン』殿は、この3年間というもの、ホンマに新店の数も少ないし、総売上も1兆5千億円と、横ばいを続けておられる。
じゃがそうこうする間に《利益剰余金》のほうは何と2600億円にも積み上がっておる!つまり読み解くと、こうじゃ。
嘗てのイケイケのマルハンの時の様に、対抗心フルパワーで“無駄な”おカネを使うよりは、売り上げを落とさぬ範囲内において、マルハンfanを逃がさぬように注力した方が、“中身の厚い”営業結果と成る(!)という事じゃな。
会津若松に於いても、『マルハン』は2店舗在る故、2店舗合わせた稼働シェアを維持できれば良し(!)ということではなかろうか?

『ダイエー』殿はどうであろうか。
嘗て15年前の様に《会津地方》に本社の在った時代ならいざ知らず、今からもう9年前の2011年1月には〈民事再生手続き〉も完了し、本社も江戸の茅場町に移されておるダイエー殿にすれば、なにも“必要以上に”会津で対抗の為大きなおカネを使わねばならぬ必然性は、極めて薄いのではあるまいか。

という訳で、昨年暮れまでは“会津地方一番店”と思われておった「ダイエー町北町」(875台)をも覗きに参ろう。
やはり『ダイエー』と云えば、この“宇宙ステーション”の様なフォルムの建物じゃな。
聞き及ぶところでは、この独特のフォルムは、この「町北町店」が第一号とか。
しかも往時を知る人に聞いた話では、2005年頃この建物にされた最初は、たしか真ん中に広い通路が有って、現在の台数の半分の440台であったとのこと。
その方の記憶が正しければ、今からもう15年も前に、当時の金井忠義社長は、現在の875台となる事を視野に収めて店づくりをされていた(!)という事に成るのかも知れぬ。
なにせ民事再生に駆け込まれる直前の2006年暮れには、東京都西多摩郡瑞穂町に「ダイエー瑞穂店」(当時968台)という巨艦店を、この宇宙船スタイルで出店されたほどじゃけんのぅ。まさに“天才的閃き”ちゅうヤツじゃな。
その先代の金井ownerの閃きのおかげか、今の「ダイエー町北町」は、「BIGつばめ」出店後も、極端に客数を減らさず頑張っておるのぅ。

 

 

❹ やれやれ、江戸から会津若松までバスに揺られて4時間半もかけて観に来た甲斐があった(!)というものじゃ。
昨年末、東北地方で唯一のgrand openが、この会津であったという訳じゃ。
繰り返しになるが、何よりも福島県の中通り、浜通りに“限定”されておった『つばめ』brandが、遂に〈会津〉にも進出した、という事の意味を、しかとこのカラダで実感する為の会津巡察であった。

江戸の奥が超のつくヤキモチ焼きのため、今日はこのままオメオメと江戸に戻らねばならぬ。
せっかく会津に参ったという仁、磐梯熱海温泉にも浸かれず帰京せねばならぬ、とは何と云う喜劇であろう。
ならばせめて喜多方ラーメンで、冷えた體を暖めようかと思うたら、何と(!)会津若松駅周辺には喜多方ラーメンの看板は見当たらぬではないか!ま、喜多方のプライドにかけても、喜多方まで食べに来い(!)という天の声なのであろう。
ハイハイ、では代わりに、会津そばで暖をとって夕暮れの〈磐越西線〉に乗り込み、郡山まで行くとするか。
じゃが、郡山から新幹線を使っても、江戸まで3時間半の道のりである。やれやれ、会津は遠いわぃ。

▼ダイエーの旧本拠地に出店を為した「BIGつばめ会津若松」の立駐の威容

▼つばめと100mも離れていない「マルハン会津若松一箕店」

▼ずっと会津若松の一番店であった「ダイエー町北町店」

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