お客さまの“声”を改善につなげよう!

現場力を強化するために…! 第6回

お客さまの“声”を改善につなげよう!

前回は、テーマ「実行力」を高めるために、「スタッフ指導教育、トレーナ育成」の基本的な運営内容についてお話をしました。今回は二つ目のテーマ「改善力」のフェーズ4「お客さまの“声”を改善につなげる」についてお話します(体系図参照)。

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他店との差別化を図るため、本部から「お客さまの声を聞き取り、対策へつなげなさい」という指示が、ホール現場にあったとします。そこで店長は、始業点呼で全スタッフに、「お客さまの苦情やクレームをしっかり聞いて、終礼点呼で発表してください」と指示を出すことが多いでしょう。

最初の一週間は、お客さまからの要望やクレームが上がってきますが、二週間もすれば同じ内容が大半を占めてきます。三週間をすぎたあたりから、スタッフは「お客さまの要望やクレームを終業点呼で伝えても、店側はなんの回答も示してくれない」と感じはじめます。四週間以降は、以前と重複しない内容だけを発表するように求められ、五週間もすれば、誰も発表しなくなります。

そして、そんな試みがあったことさえ忘れられたころ、本部から「お客さまの声を反映した対策は進んでいるか?」といった連絡が入ります。結局、その場しのぎの中途半端な内容が報告され、あいまいなままフェードアウトしてしまいます。こうしたことを繰り返している企業や店舗は、少なくありません。

「お客さまの“声”を改善につなげる」ために、現場のスタッフに、いきなり「お客さまのクレームや要望を集めてきなさい」と命じても、お客さまの“真の声”を聞き出すことはできません。お客さまに“答え”を求めるのではなく、「YES」もしくは「NO」程度の“声”を拾い集めることからはじめなければ、せいぜいが、ヘビーユーザーの言いたい放題の声を集めることくらいしかできないでしょう。

お客さまの“声”を拾い集める手法

一般的なお客さまは、出玉や機種以外の意見を、わざわざスタッフに伝えようとはしません。お客さまの“声”を集めるとは、あくまでも店舗が提供する商品やサービス、価値に対して、お客さまがどのように反応したかを、お客さまの言動を観察して、収集することからはじめるのが本来の姿だと思います。

図表は、お客さまの入店〜退店までの流れを順に並べたものです。これに即しながら、お客さまの“声”を拾い集める手法を説明します。

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① この図表の各項目から、重要と思われる項目を、店長が20項目程度選択します。
② 次に、この20項目の中から、2〜3項目を選択します。選択した2〜3項目について、お客さまの言動や反応をできるだけ細かく観察するように、現場スタッフに伝えます。
③ 現場スタッフは、お客さまの言動や気づいたことをメモし、終業点呼で報告します。多くのお客さまに共通する事項があれば、その場でスタッフからの意見(改善、追加、修正、変更)を発表してもらい、これをもとに改善事項を決定します。
④ 翌日は、変更した内容を実践に落とし込み、お客さまの反応や言動をしっかりと観察。終業点呼で報告します。

全20項目のうち2〜3項目ずつ、それぞれ2〜3日かけて、全スタッフで取り組んでいきます。1カ月弱で全20項目のお客さまの言動と、反応を確認することができ、同時にスタッフにとっては、お客さまの言動を拾う基礎トレーニングとなります。かつ、20項目の目的の再確認や、作業手順の強化も可能。なお、このような取り組みは定期的に行う必要があります。スタッフの離職ペースを考えると、半年に一度は実施することが望ましいですね。

拾い集めたお客さまの“声”を吸い上げるルールをつくる

以上の取り組みによって、「お客さま視点を持つ」という基礎トレーニングができましたら、次段階として、お客さまのさまざまな“声”を吸い上げるルールを作ります。

お客さまの“声”メモを作成し、感謝されたことや、リクエスト、苦情などをその都度簡記し、終業点呼で発表してもらいます(メモは回収)。発表された内容への対応策は、店長や役職者が、その場で回答することを原則とします。すぐに回答できない場合は、回答日時を決めて、スタッフに伝えるようにしてください。

また、回収されたメモは、分類して「自店のお客さまの“声”は、どのような傾向が強いのか?」を掘り起こし、半期・年次計画の基礎資料とします。

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※「お客さまの“声”」収集法には、ほかにも「PCメール、携帯メールによる収集」、「店舗内に備え付けタイプのお客様“意見箱”の設置」、「ワゴンスタッフによるお客さまの“声”」(顧客と会話することが多いため、ホールスタッフとは違った視点から意外な発見につながることも)などがあります。詳細は、ebisutani@q-factor.co.jpにお問い合わせください。

カテゴリー: その他,戦略・戦術

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