より実践力をパワーアップさせるための応用

現場力を強化するために…! 第11回

より実践力をパワーアップさせるための応用

自社のグループ各店での長短所を棚卸して明確化する

今回は「現場力」強化の仕組みによって、より実践力をパワーアップさせるための応用編をお話させていただきます。複数店舗を展開している企業さまには、グループ全店共通の「強み」と「弱点」が存在すると思われます。その「強み」を伸ばし、弱点を克服していく手法をご説明しましょう。

現場力を強化するために…! 第7回(https://saizensen.biz/blog/managementkouza007/)で、商圏内競合店対策(テーマ「改善力」、フェーズ5)の一つとして、「グループ店競合店調査」という手法をご紹介しましたが、今回は、これを自社の全店を対象に実施することで、「現場力」の強化を図っていく仕組みをご説明します。

簡単に言いますと、自社のグループ各店での長短所を棚卸して、明確化するということ。つまり、グループ全店を通して優れている項目とは、どのような業務なのか、全店を通して不得手な項目が存在するのか? これをはっきりさせるのです。

全店を通して「優れていると思われる業務・事項」は、その企業にとって、できてあたりまえのことであることが多く、意外にも自社店舗の共通の強みであることを見逃しているケースが少なくありません。

この優れた事項が、どのような経緯によって全店に浸透して行ったのか、スタッフへのヒアリングやアンケート調査をすることで、その企業独特のノウハウの伝承ルートやプロセスが見えてきます。この自社オリジナルの伝承手法を明確化しておけば、他のプロジェクトや営業施策を展開する際に応用でき、大変有用な財産となります。

不得手業務に対し、一方的な改善命令を出すのは禁止

では、調査によって「不得手な業務・事項」が浮かび上がってきた場合は、どうすればいいのでしょうか? 絶対にしてはならないのが、不得手な業務のみをリストアップし、各店舗へ強制的に改善命令を出すことです。

不得手な業務を鮮明にすることは大切ですが、一方的な指示命令で、改善策や打開策が出てくることはありません。一歩通行の指示命令に対し、現場は「また、本社から何か言ってきた」程度にしか受け取りません。

しかし、企業としては不得手な業務を放置するわけにはいきません。まずやるべきことは、全店に共通する不得手業務の、各店舗別の分析をすること。いくら全店に共通する不得手な業務と言っても、すべての店舗でまったくできていないということはありません。中には、それなりの品質をクリアーしている店舗も存在しています。

そのお店を抜粋し、先述した「優れた業務が浸透した、自社独自の伝承手法」に準じて、その店舗のやり方を他の自社店舗に展開していけば、不得手業務の改善も可能です。

ただ、この「自社独自の伝承手法」を明確化するのは、口で言うほど簡単なことではありません。それは時間をかけてやっていただくとして、本稿では、早急に不得手業務を改善していくための、具体的施策を提案させていただきます。図表をご覧ください。

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不得手業務改善のための施策

自社グループ店の調査結果表(第7回を参照/https://saizensen.biz/blog/managementkouza007/)をもとに、全店共通の不得手業務項目の各店別対比を行い、不得手ながらも、グループ店の中で最も品質の高かったお店(モデル店)を選び出します。

ここでは、仮に、不得手業務を「ホールスタッフの接客業務」としましょう。「モデル店」に選ばれた店舗のホール接客担当者に対して、本社スタッフが現場におもむき、実践内容のヒアリングや接客資料、帳票類を具体的にどのように利用しているのかを聞き取り、実際に現場担当者と一緒に実務を体験します。

ホール接客担当者にとっては、日ごろ実施している内容であるため、その“長所”を自覚していないことも多く、ヒアリングだけでは不十分。本社スタッフも実務を体験することが不可欠となります。

本社スタッフは、ヒアリングした内容と体験にもとづいて、ホール接客業務内容をまとめます。その際に、担当者への確認や質問を行いながら、接客業務の品質向上などについても話し合います。特に担当者以外のスタッフに、どのようなフォローや支援の依頼をしているのかを確認しましょう。

「ホールスタッフ接客業務」のまとめは、それをそのままマニュアル化するのではなく、グループ各店での応用や改善が図れるように、あくまで資料として整理します。

まとめられた資料をもとに、グループ各店の担当者へ本社スタッフが直接それを持参して、現在の進め方と、今回まとめた内容のすり合わせを行い、実践へ進めてもらいます。

ただ、このように進めても、なかなか改善が見られない店舗も出てくることでしょう。その際は、そのホールの担当者に、モデル店が具体的にどのように実践しているのかを体験してもらうため、モデル店担当者に必要日数つきそい、資料や言葉では伝わらない実務を体感してもらいましょう。

それでも改善につながらない場合は、モデル店担当者(本社スタッフも同行)が直接対象店に足を運び、そのホールの担当者とともに実践への落とし込みを図ります。

一方で、モデル店担当者、本社スタッフは、グループ店におもむいたときに、担当者の知識・技能・経験・やる気だけでなく、お店の環境などに問題がないかを確認し、それに応じた対策を打つ必要があります。

本腰を入れた取組みをしなければ、掛け声だけで終わり、組織は衰退する

上記の手法は、段階を踏んだ業務展開の進め方であり、非常に手間がかかります。ですが、本気で業務の品質向上を図るのであれば、このように本腰を入れた取り組みでないと、かけ声だけで終わってしまい、結果として組織が衰退していきます。

さて、上記手法を実施することで、最も成長するのが、モデル店の担当スタッフです。まず、現在自分が担当している業務を整理することから始まり、整理した内容をグループ各店担当者に実践を通して伝えていき、場合によっては他のグループ店へ出向いて指導。さらには、その担当業務の、グループ全店における品質維持向上をつかさどるリーダー候補として、現場を仕切っていかなくてはなりません。

このような実務を通して育ったスタッフは、担当業務のスペシャリストとして、全店舗の「現場力」の強化をけん引してくれることでしょう。

カテゴリー: その他,パチンコ,マーケティング

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