第228回【武蔵の国=池袋(西・北) 篇 未だ盛況の巨大駅ターミナル市場】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第228回

【武蔵の国=池袋(西・北) 篇 未だ盛況の巨大駅ターミナル市場】

 

 

 

少し前のこの漫遊記(224)号において、初めて《池袋》という巨大商圏を取り上げてみた。

とは云うても、池袋駅周辺だけで17店舗もあるちゅうからには、とても1回では巡察し切れず、2回に分けた方の、後編が今回という訳じゃ。
しかも池袋というエリアは或る意味、非常に範囲が広く、前回(224)号で分析したように、4つのzoneに分けて見てみぬことには店舗相互間の関係がよう分からぬ。即ち…

(A) ゾーン:東池袋ではあるものの、サンシャイン通りの表と、すぐ裏近辺の特別な一角というべきか。
(B) ゾーン:南池袋といわれる、駅前大通りと明治通りとに挟まれた“飲食店街”
(C) ゾーン:東池袋といわれる〈明治通りとJR線との間〉の、“電気街”と“パチンコ・風俗街”
(D) ゾーン:西池袋の、飲食・歓楽街

の4つのzone分けである。
前回はこのうち(A)と(B)とを取り上げた。取り上げた店は「PIA池袋」「TOHO池袋」(スロ専)、「JNα池袋」、「楽園池袋」「PREGO EX池袋南口」の5軒であった。

 

 

❶ で以って、今回巡察して廻る店舗は以下の通りじゃ。

(C)ゾーン
➀「マルハン池袋」(785台)     ※2000年に映画館=文芸坐の有った土地を買取り、 新たに新文芸坐としてP店の上に乗っけた本格的な複合施設で、「マルハンなんば」と同じ方式の出店。                     
②「やすだ東池袋7号」(パチ専304台) ※この7号と、隣の9号とは同じビルに見えて実は別のビルとなっておるようじゃから不思議じゃ。
③「やすだ東池袋9号」(スロ専216台)
④「green peas池袋東口」(スロ専266台)※かの有名な〈ニュートンgroup〉のスロ専。
⑤「FOURSION(フォーション)」(スロ専263台)※宮崎のモナコセンターの経営。

(D)ゾーン

⑥「パーラー富士」(152台)
⑦「green peas池袋西口」(スロ専234台)※かの有名な〈ニュートンgroup〉のスロ専。
⑧「甲子園池袋」(スロ専147台)
⑨「甲子園パール」(244台)      ※地元池袋の老舗店。
⑩「やすだ西池袋6号」(350台)    ※安田屋の池袋での初めての店。
⑪「遊大陸池袋」(376台)       ※ここ池袋と、埼玉県久喜市との2店舗経営。
⑫「FEVER池袋西口」(580台)     ※2005年~群馬桐生市の企業の東京初出店。

の計12店舗である。
どうじゃ、同じ〈東池袋〉と住居表示に成っておっても、(A)(C)とは決して同じに論ずることができぬ!という意味が薄々お分かり頂けるじゃろうか?

 

 

❷ それでは順次廻ってみようぞ。

まず➀「マルハン池袋」からじゃ。
2000年頃のマルハンと申さば、店舗数が66店舗、売上約2900億円と、売上1兆円を目指して一気に攻勢をかける、イケイケの状態じゃったと記憶しておる。
じゃないと、池袋に強固な拠点を築く〈安田屋〉のすぐ近くに店を出すなどということはせなんだ筈じゃ。

丁度同じ2000年には「マルハンなんば」(当時1000台)を、2つの映画館のあった場所に新築して、ぱちんこ店舗の上に映画館を載せるというスタイルを初試行されたばかりである。
その意味でも池袋店は、ここから7年後に一気に売上1兆円に乗せてくるマルハンを象徴するかのごとき店舗であった事は間違いあるまい。
その“気合い”は売上がとうに1兆円に乗った現在でも健在であり、今日見た感じでも極めてよくお客が入っておる。
さすが“天下のマルハン”殿と称賛する他に良い言葉が見当たらぬ。

やはり2000年当時、地下SLOTフロアに30φのシオサイを勇気をもって導入し、バリバリにお客付けした初代店長の気概を継承しておるというべきじゃろう。
池袋と云えば《楽園一強》とまで云われる事があるが、なかなかどうして➀は大健闘しておるというべきじゃろう。
またそうでもないと池袋という大マーケットが盛り上がらぬゆえ、マルハン殿には是が非でも頑張ってもらわん事にはいかぬわぃ。

かたや②③の『やすだ』殿のW店舗の方は如何なっておろうか?
う~ん、18年前に➀「マルハン」が“ぶつけて”きたときの様な強烈な様相は、少し薄くなっちょる気がせんでもないなぁ。
この18年間、毎月の様に店を比較して覗いてみておれば、この間の推移というものがよく分かるじゃろうが、そういう訳にも参らぬ。
察するに、どちらかと申さば《224号》で取り上げた「楽園池袋」の影響の方が大きいと申すべきではなかろうか。
“出玉突破力”では他に類を見ない(!)と謂われた『やすだ』殿であったが、最近は『楽園』『PIA』『日拓』殿なども相当出玉力では負けん位に成って来ておるという話しも耳にする。

あと一つ、【規模】の体感度というものも、この時代意識せにゃならぬのかもしれん。
COREなヘビーユーザーちゅうもんは、情報収集力を駆使し平気で店を選んで巡回する“ネットの時代”じゃ。
「楽園池袋」はその事に成功されとるようじゃのぅ。
その上に、LIGHTなユーザーちゅうもんは、稼働の良い、規模の大きな店の迫力というものに、どうしても眼が行ってしまうじゃろう。
その点において、『やすだ』殿の②③のW店舗で併せて520台というのは、ちょっと闘いづらいフォーマットになって来ておるのかもしれぬのぅ。

次に④⑦の「green peas」2軒を覗いてみるか。『グリーンピース』(=㈱ニュートン)殿と申さば、都内ターミナル駅近の細いペンシルビルを借りて、スロ専をなさるのが他のどこよりもお上手な会社と云うイメージがある。
嘗ては新宿に3店、上野・新橋・蒲田・下北沢などにも各1軒あった記憶が有るが、今はこの池袋の2軒を含めて計4店舗だけとなっておる。

その代わりと云ってはなんじゃが、【パーティスペース「Pasera」】【fashionホテル「Bali An」】【バリ風飲食店「スコール」】等の新業態の店を次々に出店され、今やそちらの方が“本業”ではないか!?と思わせるほど成功を修めておられる。
新宿歌舞伎町界隈をウロウロしてみぃ。ニュートンの店だらけでビックリするぞ。
さすれば現在2軒ある池袋の「green peas」も、もしかすれば上記の様な新業態に転換される可能性も有り得るかも知れぬ。
いずれにしても、元気印のニュートン殿じゃけん、これからが楽しみじゃわぃ。

〈Cゾーン〉の最後に⑤「フォーション」を覗いてみようか。
➀「マルハン池袋」の真横となるこの店は、嘗て「TOYO」というスロ専で、横浜・鶴見の「TOYO」本店を覗くと、その頑張り様がよ~く分かると云うもんじゃ。
じゃが5年前に遂に矢折れ、なんと(!)宮崎の岩下産業(=「モナコセンター」)の前園殿が営業権を取得されて、東京に進出されたという経緯である。
名前も「フォーション」とオシャレに改名されておる。
「楽園池袋」のおかげで、注目度の低く成ってしまった(Cゾーン)の一角ではあるが、どうか「マルハン池袋」ともども末永く頑張って頂きたいものじゃ。
特にあと1年余りで所謂“高射幸性SLOT遊技機”が全部無くなってもう情勢の中にあって、隣の➀「マルハン池袋」共々、いかようにこの一角にお客を呼び寄せるのか?大変大きな課題が残っておると思う。

 

 

❸ さあて、いよいよ〈Dゾーン〉を廻って長かった一日を終えるとするぞ。

まずは池袋駅北口“カブリツキ”の⑥「富士」殿から。
超大型駅である池袋でも、“かぶりつき”の店はこの「富士」1軒のみとなってしもうたわぃ。
駅前再開発の無い池袋なればこその奇跡じゃ。
じゃがこの「富士」殿、そういう立地に胡坐をかく事なく、マメに努力されておるのが、店に入ればよくわかるというもんじゃ。
ええのぅ、こうした特殊な立地にある大手ではない駅前店が、いつまでも頑張ってくれておるのをみると…

⑦~⑩の4軒は皆、西池袋の歓楽・飲食街に位置しておる。嘗てこの西池袋には小型ではあるが、「GAIA」「エルニド」「ゴードン」「日拓スロ専」等も有って、歓楽街を賑わせておったもんじゃが、今は『やすだ』『甲子園』『グリーンピース』の3法人のみとなってもうたわぃ。
ふつう、こうした巨大な歓楽街ちゅうもんは、中小店舗が多数集まる事で、何とも言えぬ“界隈性”を醸し出してくれるもんじゃが、やはり南池袋にできた桁違いの「楽園池袋」ができたことで、この西池袋にまで影響が及んできた事を感じないわけにはいくまい。

その中にあって⑩「やすだ西池袋6号」だけは、相変わらず抜群の稼働でひとり気を吐いておられる。
同じ『やすだ』屋号でありながら、やはりこうしてみると、この〈Dゾーン〉は〈Cゾーン〉とは商圏を別と考えることが正しいのでは?と推定せざるを得まい。
またこの〈Dゾーン〉を考える時、地下鉄副都心線の〈池袋駅〉が、このゾーンの中にできた事のメリットを考慮せざるを得ないと思う。

そしていよいよ最後は⑪「遊太陸」と、⑫「FEVER」の2店舗を残すだけとなった。
確かな記憶は無いが、⑪は1996年頃には出来ておったのではあるまいか。
なにせその頃と云えば、西池袋のパセラビルに「Raga池袋」というヤツができて超話題になったものの、1年もしない裡に閉店してしまうという“流行のつむじ風”のような事件も有った。
その「Raga池袋」と相前後してgrand openしたのが⑪というわけじゃ。
そりゃ西池袋が話題に成らぬのがオカシイくらいの盛り上がりであったと記憶しておる。

あれから23年経過して、今はどうなっちょるんじゃろう。
みたところ“普通の”遊技店である。1995年の渋谷の「マルハンパチンコタワー」のgrandに触発されて、あの頃みんな、一流のサービスを目指して真似をするやら、オリジナルな手法を試みるやら、ホンマにその当時の遊技業界はノビノビしておったのぅ…いまは、そういった先輩たちの試みも全て上書きされて“ネット・スマホの時代”である。
全てが書き換えられた今の時代にあって、昔の「遊大陸」の賑わいぶりを少しでも伝えることができるワシは、将に果報者じゃのぅ。

さぁてと残るは⑫「FEVER池袋西口」のみとなった。
この店の前身=「アタリヤ」が店を畳まれる際、ワシも次の借り手を探すよう頼まれた事を想い出す。
幾つかの大手企業に声を掛けたが、やれ家賃が高いだの、立地がイマイチだので、結局どこも手を挙げなんだことを想い出すわぃ。

ビルオーナーから提示される家賃が高い事は、ワシも認める。
ただ、《立地が悪い!》というのは如何なものか?たしかに池袋の“激戦区”からは一番離れておって、とても池袋の話題の中心になる場所では無いかもしれぬ。
じゃが、マルイ百貨店の真裏で、立教大学通りの入口、かつ副都心線「池袋駅」から地上に上がって直ぐ(!)という立地については、玉を出せる力のある企業にとっては“穴場”として“化ける”可能性のある立地じゃないかと、ワシは密かに考える。

結局、失礼ながら“無名”とも云える、群馬・桐生の「FEVER」殿が引き受けられることに成ったと聞いたときには、正直驚いたものじゃ。
どうも聴くところでは、埼玉・上里町の「アタリヤ」を「FEVER」殿が引き受けた縁で、池袋もどうじゃ(?)と云う事に話しが展開したらしい。じゃが、あれから4年、西池袋の「やすだ」を始め、「甲子園」「遊大陸」等の安定した地盤を崩すには程遠い状態と見受けられる。ドラマを期待しただけに、チト残念ではある。

最後の最後に、こぼれ話を一つ。
この⑫の「FEVER」を桐生の三立殿が引き受けられるに当り、かの“懐かしき”『Hutec』の小川社長が関わられたと聞き及ぶ。
結局Hutecは、この店の件も絡んで破産するに至った。小川社長とは一緒に食事した仲でもあるだけに、チト悲しい想い出じゃなぁ。

 

 

❹ ようやくこれで池袋を全て廻ってみることができた。
以前の【(224号)】と本号にて、取り敢えず池袋駅周辺は終了とし、いずれまた来年以降にも、これがどう変化するか?を観ていく事に致そう。
池袋駅周辺には店舗数が17店舗もあって、同じ日本有数の大商圏である新宿駅周辺よりは店舗数がズッと多い。
『楽園』という巨大な“隕石”が“降臨”したとはいえ、まだまだイケそうな感じもする。なんか楽しみじゃな。

▼池袋でも堅牢な稼働を保つ「マルハン池袋

▼パチンコ専門店の「やすだ東池袋7号」


▼異業種の出店が続くニュートンの「グリーンピース池袋東口」

▼マルハン真横のスロ専「フォーション池袋」

▼池袋駅北口カブリツキの老舗「FUJI」

▼西池袋でダントツの「やすだ西池袋6号」

▼「やすだ6号」の真横で頑張る「甲子園パール」


▼いまや20年以上経ち老舗の仲間入りしつつある「遊大陸」

▼マルイ池袋店の真裏の「FEVER池袋駅西口店」

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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