第233回 【摂津の国=西宮市 篇 気品漂う街に根付くパチンコと言う娯楽】

小森黄門ちゃまの業界漫遊記 第233回

【摂津の国=西宮市 篇 気品漂う街に根付くパチンコと言う娯楽】

 

 

 

前回の伊丹市に続き、今回も上方の西宮を巡回する事に致そう。

前号でもふれたが、この西宮市も風俗営業には極めて厳しい市として有名で、条例により新設新規の営業許可が、基本的に不可能な街ときておる。
いにしえの歴史を紐解けば、(今の西暦で云わば)BC 200年頃、神功皇后の三韓征伐の頃、荒ぶる御霊を(※今の西宮市大社町に)『廣田神社』に於て祀り、荒ぶる海を鎮めた!という極めて深い歴史的事象に基づく街であることに、今更ながら気付かされるのである。大晦日に関西有数の参拝で賑わう「西宮戎神社」などは、この廣田神社の南宮としての位置づけである事を思い知るがよい。
〈西宮〉という市名も、京の都からこの『廣田神社』は、“西の方向”にあることから西宮となった訳じゃ。つまりそれくらい由緒正しく、気位の高い街ときておる。

あまつさえ清酒白鹿、白鷹、大関の本社がこの西宮に在り、関西財界の隠然たる中心とあらば、もう充分にこの西宮と云う街が理解できるであろう。
更に申さば、市の中央部には〈甲陽園〉〈苦楽園〉といった関西で最も高級と云われる邸宅地が拡がっておる。
こんな“高級な”街に、パチンコ店というのは、あい相応しくないのであろうか?今回はこんな気位の高い西宮市の遊技場とはいったい如何なるものであるのか?興味津々なところであろう。

 

 

❶ 西宮市は、大阪市と神戸市とのちょうど中間に当たる。
それゆえ市南部には3つの鉄道が、関西の大動脈として、東西に市を貫いておる。

山手側から海側に向けて順に、〈阪急神戸線〉〈JR神戸線〉〈阪神本線〉の3鉄道線である。
パチンコ店もまさしくこの3線沿いにしか許可されておらず、市の北半分の優良住宅地帯には、全くパチンコ店は存在しておらぬ
(※正確に申さば、市の最北部の山稜部に1軒だけ許可され営業しておるが、これなどとても西宮市というよりは、丹波に近いと云うてもよいので、今回は取り上げない)。
しかも…
1)〈阪急神戸線〉にあっては、《西宮北口駅》の南に1軒のみ。
2)〈JR神戸線〉にあっては、JR西宮駅から離れた半郊外にパチンコ店は2軒ある他、《甲子園口駅》の周辺には3店が営業しておる。.
3)〈阪神本線〉だけは《阪神西宮駅》、《今津駅》《鳴尾駅》の3駅周辺に最大店舗数の遊技場が固まっており、計13店舗じゃ。

ふと気付くと、同じ“西宮”と名前の付く駅が複数ある。
〈阪急西宮北口駅〉〈JR西宮駅〉〈阪神西宮駅〉の3駅である。
そしてこの3駅はお互い相当離れておって、とてもお互いの間を歩けたものでは無いわぃ。誠に、こんな例は全国的にも珍しいのではあるまいか!?

上記の3つの線路沿いを、隈なく廻る暇は無くて、1)と3)の沿線を中心に廻るのに手いっぱいで、2)のうち、《西宮甲子園口駅》周辺の3店舗までは廻れなんだ事を許して頂きたい。

 

 

❷ という訳で、今日取り上げてみる店舗は、以下の15店舗である。

【阪神沿線のうち、《阪神西宮駅》南口】には、以下の7店舗。
➀「キコーナ阪神西宮」(435台)※西宮市内「KICONA」6店の中で最も新しく、3年前に「国際」をM&Aして取得
②「花電車&SLOT花子」(362台) ※店の真横に➀が出て来られ、②~④の本拠を守る
③「ファンタジー」(439台)   ※㈱富士興業の②~④の旗艦店舗
④「part2」(S52台)     ※㈱富士興業のサテライト的スロ専
⑤「キングコング」(S307台) ※⑤と⑥とは同系列の店舗
⑥「MIWA GARDEN」(P193台)  ※  (同上)
⑦「EBISU CITY」(210台)   ※西宮戎神社という街のシンボルを店名に戴く

【阪神沿線のうち、《阪神西宮駅》北口】から歩く“半郊外店”は以下の2店舗。
⑧「遊空間シャトル」(316台) ※尼崎が本社の㈱阪神の店。⑮と同系列で、西宮へ2店出店
⑨「Amusementジャンボ」(436台)※この店1軒の単独営業

【阪神沿線のうち、《今津駅》周辺】は、以下の6店舗。
⑩「トップワン今津」(717台)  ※姫路、加古川等の激戦地で必ず話題となる『㈱富啓』の本店店舗。⑪~⑭の『キコーナ』4店を“迎え撃つ”
⑪「キコーナ今津駅前」(271台) ※「KICONA」ブランドで今津駅前に4店舗“固め打ち”
⑫「SLOTキコーナ今津」(333台) ※(同上)
⑬「キコーナ今津」(172台)  ※(同上)
⑭「キコーナタウン今津」(650台)※西宮市内「KOCONA」6店の中で最初にできた店
⑮「スロ専BLESS」(212台)   ※⑧と同じく尼崎本社の㈱阪神の店

上記の15店舗以外にも、実は〘阪急西宮北口駅〙の南側に「チャンピオン西宮」(615台)という大型店が、駅から歩いて4分位のビル街の一角に存在しているのだが、上記15店舗のどこともほぼ競合しないので、敢えて取り上げるのは控えさせていただく。
※15店舗と、廻る店舗は多いが、3か所に分かれているだけ故、存外廻るのは大した苦労ではあるまい。

 

 

❸ 何と云うても、『キコーナ』の木下殿の攻勢が凄いわぃ。
上記市場以外にも、JR甲子園口の駅北に1軒店(242台)をお持ち故、何と(!)西宮市内だけで6店舗も展開されておることになる。
およそ市内の遊技場の約1/3が『キコーナ』という、固め打ちとなる。
前回〈黄門ちゃま(232号)〉で歩いた《伊丹市》においても、9店舗中4店舗が『キコーナ』殿であった故、いかに【阪神間】において、アンダーツリー㈱殿が力を込めているのか(!)がよく分かるというものであろう。

もともと【阪神西宮駅】周辺は、㈱富士興業の日野殿の地盤であって、「EBISU」殿と合わせ、古くより西宮市民には馴染まれておった訳だし、【阪神今津駅】周辺にしても、元々「トップワン」殿の本社も有るし、地盤でもあった訳じゃ。
この両駅周辺へのアンダーツリー㈱殿の“進出”は、おそらく永年の夢であったのじゃろう、と推認される。
まさか2015年過ぎから⑫を取得されたあたりから、一気に全国100店舗を超えて、今や160店舗近くを展開する、日本有数の大手企業に成長されようとは、トップワンの新井殿も、ファンタジーの日野殿も、想像すらされなんだのではあるまいか。ま、これがスマホ時代の社会の大変動と重なって見えるところが、何とも言えぬわぃ。

で、実際の営業を覗かせて頂くと、➀「キコーナ阪神西宮」(435台) VS.③「ファンタジー」(439台)、⑩ 「トップワン今津」(717台)VS.⑫「キコーナ今津」(172台)とが、予想通り“ガチンコ勝負”といったコンペをして、お客を動かせておるのがよくわかる。
もともと新規の営業許可が下り無くなっておる西宮市内だけに、200~300台の中小店舗が多い訳じゃが、その中にあってこの5年以内に新しく替わった➀や⑫の“新店”は、やはり注目を浴びることは日本共通の傾向と云わざるを得まい。

特に⑫などは、333台で西宮市内有数の最新スロ専ということで、④⑤⑮のスロ専よりも多くのスロッターを集めておるようじゃ。
ワシとしては、線路挟んで真向いの⑮の「BLESS」殿にも一層の奮起を期待したいところじゃ。なんせ経営される㈱阪神の村上殿とは面識があるからのぅ(笑)。
また【阪神西宮駅】南では、デフェンディング側の②③④の日野殿の奮起を期待したい。
なぜなら経営者の日野殿は、とてもイイ男だからである(笑)。

 

 

❹ 最後に、“半郊外店”といえる⑧「シャトル」と、⑨「JUMBO」が凄く気になる。
風俗営業の出店が厳しく“規制”されておる西宮に於いては、広々とした駐車場を兼ね備えた本格的なカーパチ店など、夢のまた夢に等しかろう。
そんな中にあって、⑧と⑨とは貴重な存在である。

ただ、今日覗かせてもろうた感じでは、駐車場が有るからと云って、特に有利に営業を運ばれているとは感じられぬ。
ちと残念じゃ。もしかして車を生活の一部とされておるパチンカーは、更に遠く、尼崎、神戸あたりまで“遠征されて”おるのではあるまいか?とすら感じられてしまう。

❺ いずれにしても、西宮という街は、さすがお金持ちの街と在って、気のせいか街にもなにか品の様なものが感じられるわぃ。
それでも、人間が健全に生きて行く為にも、遊技場は無くてはならぬ存在の筈じゃ。
今日は、“パチンコ激戦区”という視点ではなく、新規出店が困難と云う、阪神間の遊技場のあり方を観させて頂いて、大いに勉強になった。
明日は、いよいよ最大の激戦区=尼崎に参ると致そう。

▼「花電車」の真横に出店して来た「キコーナ阪神西宮」

▼キコーナに押されるわけにはいかない㈱富士興業の「ファンタジー」

▼阪神西宮駅カブリツキの「EBISU CITY」

▼もともと阪神今津駅周辺の”ヌシ”である「トップワン」本店

▼今津駅周辺でトップワンに挑戦する、キコーナの強力スロ専

▼本文では触れなかったが、阪急西宮北口駅の南の「チャンピオン西宮」

カテゴリー: パチンコ,マーケティング,注目ホール,注目市場

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