余暇進4月度部会・理事会開催「成熟産業の経営をテーマに講演会」

平成27年4月度の部会では、「成熟産業における経営」をメインテーマに、他業界からの有識者を招聘して講演会を実施した。講師を務めたのは、金融業界から㈱武者リサーチ代表の武者陵司氏、医療業界から㈱キャピタルメディカ代表取締役の古川淳氏、外食産業から㈱アスラポート・ダイニング取締役兼㈱とり鉄代表取締役社長の小林剛氏の3名。ユニバーサルエンターテインメント取締役の徳田一理事がコーディネーターを務めるなか、それぞれの講師が、自らの業界が抱える諸課題を披瀝しながら、それを乗り越えた成功事例を紹介するなどした。

景気回復に伴いレジャー産業に着目規制業種での新たなビジネスモデルも紹介

最初に登壇した武者氏は、「経済予測と業界の見方」と題して、上昇傾向を示す最近の株式市場を踏まえながら日本の相場感を解説。「市場は、いつ下がるのかといった極端な悲観論に支配されているが、今が最適な投資チャンス」と述べ、その理由として、技術革新によって世界が新たな先進国の成長局面に入っていることなどを、過去の米国株の上昇期と照らし合わせて指し示した。その上で武者氏は、「技術革新によって労働者が失業することもあるが、そこで生じる新たな産業が受け皿になる。その柱の一つがレジャー・エンターテインメント産業だ」と指摘。景気回復に伴い、人を豊かにすることができる業界こそが、今後発展する産業になるとの考えを示した。

続いて古川氏が、サービスの提供価格を国が決めるなど、公器という意味合いが強く、パチンコ業界同様、多くの法的規制によって縛られている医療業界において、自らが手がけているヘルスケア事業を解説。行政当局とのねばり強い交渉によって実現した、「寝たきり老人のリハビリ」というビジネスモデルを紹介しながら、「どんな業界のどんな制度にも、様々な見方がある。通り一辺倒ではなく、従来とは違ったアプローチによってビジネスチャンスを見出すことができるのではないだろうか」と述べ、規制が厳しい医療事業再建のポイントと、マーケットに応じた効率的な経営に対する考え方を示した。

最後に講演した小林氏は、代表的な成熟産業といわれる外食産業の現状をレクチャー。縮小傾向にある国内マーケットの経営指標を示しながら、「ネガティブイメージによる労働者不足や、昔には考えもつかなかった顧客からのクレームなど様々な問題がある」と語り、生き残るためのカギとして、本部マネジメント機能の強化、ブランドの実績、確立された収益モデル、立地、人材の5点を挙げた。そのうち新規出店については、「経験や勢いに任せると失敗する。出店は正しい理論に基づくことが重要」と各種データを軸とした経営判断の重要性を強調した。

また公演後に行われたパネルディスカッションでは、パチンコ業界の今後について議論が交わされ、「生活水準が良くなれば、エンターテイメントは大きなビジネスチャンスがあるのでは」(武者氏)、「ブラックボックス化されている産業は、そのよどみを直すことで利潤が生まれる」(古川氏)、「経営と現場が常時同じデータを閲覧できる環境が重要だ」(小林氏)と、それぞれの考えを述べるなどした。

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